最短4分で完了!内臓脂肪をサクっと削る運動メニュー。

溜まった内臓脂肪は食事管理に加え、運動でなんとかするのが鉄則。だが、闇雲に動き回るだけでは効率的じゃないし、習慣化が難しい。無理せず続けられる有酸素運動のプログラムで、着実かつ継続的に脂肪を削ろう。

取材・文/石飛カノ 撮影/内田紘倫 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/村田真弓 エクササイズ監修/白戸拓也

初出『Tarzan』No.894・2025年1月4日発売

内臓脂肪を削る運動
教えてくれた人

白戸拓也(しらと・たくや) /1963年、青森県生まれ。フージャースウェルネス&スポーツ。元BODYPUMP/BODYCOMBATマスタートレーナー。法政大学卒業。大学卒業後、大手フィットネスクラブに入社。約30年在籍し、クラブマネージャーや教育担当などを歴任する一方、フィットネスの新たなトレンドを作るようなエクササイズプログラムを数多く開発。日本におけるレジェンドトレーナーの一人として一目置かれる存在。

5ステップで進める有酸素運動。

あっという間に蓄えられた内臓脂肪は速やかに取り除く。何度も言うが、そのためには食事だけでなく運動が必須。そして内臓脂肪カットのファーストチョイスは体脂肪が消費されやすい有酸素運動。その気になれば今からでも始められるウォーキングにジョギング、ランニングなどの運動だ。

ウォーキング

ウォーキング背すじを伸ばして歩く。歩幅の目安は身長×0.45。身長170cmなら76.5cm、左右の爪先の距離を最低この程度確保して颯爽と歩こう。

エクササイズウォーキング

エクササイズウォーキング

散歩程度の歩行速度は時速4km程度。時速6km以上で歩こうとすると腕振りは欠かせない。肘を直角に曲げて手を肩の高さまで振って歩こう。

ジョギング

ジョギング

常にどちらかの足が着地しているウォーキングから両足が同時に地面から離れるジョギングにステップアップ。拳は卵をそっと握る要領で。

スローランニング

スローランニング

マイペースでゆっくり走るのがジョギング、厚生労働省が示している数値によれば時速8km以上のスピードで走るのがランニング。気合を入れて。

ランニング

ランニング

最終的には時速10km、ランナー目線で言う「キロ6分」のペースで一定時間走り通すこと。歩幅はより大きく、より気合を入れて。

運動強度は最大酸素摂取量の60%程度、心拍数に換算すると約120拍が目安。会話が楽にできる程度で行うのがポイントだ。いきなり走り出すのではなく、ウォーキングからスタートして徐々にジョグ、ランとステップアップしていこう。でないと長続きしないこと確実なので要注意。

今回はAとB、2つのプログラムをご用意したので自分に合う方を選んでほしい。毎日行うのが理想だが、週3回程度の頻度から始めよう。

プログラムA|移動速度をシンプルにステップアップさせる

プログラムAはウォークからジョグ、ジョグからランと移動手段をシンプルにステップアップさせていく方法。いずれの段階でも20〜30分通しで心拍数110〜130をキープすることを忘れずに。楽に移動できるようになったら次のステップへ。

ステップ1 続けて20〜30分間ウォーキング(心拍数120程度をキープ)
ステップ2 10分/km(時速6km)でエクササイズウォーキング
ステップ3 8分/km(時速7.5km)でジョギング
ステップ4 7分/km(時速8.6km)でスローランニング
ステップ5 6分/km(時速10km)でスローランニング
プログラムB|ジョギングの時間を徐々に増やす

プログラムBは前後にエクササイズウォーキングを組み込み、間に挟んだジョギングの時間を徐々に増やしていくという方法。タイム管理がちょっと面倒だが、心拍数的に無理のない方法なのでステップアップしていきやすい。

ステップ1 続けて20〜30分間ウォーキング(心拍数120程度をキープ)
ステップ2 10分/km(時速6km)でエクササイズウォーキング
ステップ3 10分/km(時速6km)でエクササイズウォーキング…10分
8分/km(時速7.5km)でジョギング…10分
10分/km(時速6km)でエクササイズウォーキング…10分
ステップ4 10分/km(時速6km)でエクササイズウォーキング…5分
7〜8分/km(時速7.5〜8.6km)でジョギング…20分
10分/km(時速6km)でエクササイズウォーキング…5分

 

雨の日や忙しい日のトレーニング。

毎日やると決めたからには、運動習慣を天候や仕事に邪魔されてはならない。というわけで、雨の日や30分歩いたり走ったりしている暇がないという日のお助けメソッド、室内で行えるHIITプログラムもご紹介。

HIITとは「High Intensity Interval Training(高強度インターバルトレーニング)」で、高負荷運動を20秒全力で行い10秒ブレイク、これを8回繰り返すメソッド。約4分で終了する時短トレだが、クリアすれば30分のランとほぼ同等の効果が得られる。寒くて外に出たくない日の代替運動にも。

EASY|まずはここから始めよう。(20秒全力→10秒休息×2周)

1.ヒンズースクワット

ヒンズースクワット

両足を肩幅に開き、爪先と膝を正面に向ける。太腿が床と平行になるまでしゃがみながら両手を後ろに振り、腕を前に振り上げる反動で膝を伸ばして元の姿勢に戻る。

2.アームスイング・シットアップ

アームスイング・シットアップ

床に仰向けになり、両膝を立てる。両手を重ねて両腕を伸ばし、床から浮かせた姿勢からスタート。両腕を前方に振り下ろす反動を使って上体を完全に起こす。

3.ショルダータップ・プッシュアップ

ショルダータップ・プッシュアップ

足は腰幅、両手を肩幅に開いてプッシュアップの姿勢をとる。床から片手を離して反対側の肩にタッチし、手を床につくと同時に肘を曲げて胸を床に近づける。左右交互に。

4.クラップ・ニーアップ

クラップ・ニーアップ

まっすぐに立ち、胸を張る。片脚の膝を引き上げると同時に、膝の下で左右の手を叩く。このとき軸足の踵を床から上げる。左右交互にリズミカルに行う。

HARD|効率的に鍛えるなら。(20秒全力→10秒休息×2周)

1.バックランジ・ニーアップ

バックランジ・ニーアップ

両足を腰幅に開いて立ち、胸の前で両手を組む。片足を大きく1歩後方に引いて腰を落とし、次に前方に膝を引き上げる。このとき軸足の踵は上げ、膝はまっすぐに。左右交互に。

2.リザード・プッシュアップ

リザード・プッシュアップ

プッシュアップの姿勢をとる。両手の幅は肩幅より広めに開く。両肘を曲げて胸を床に近づけると同時に、左肘と左膝を近づける。元の姿勢に戻り、次は右肘と右膝を近づける。

3.Vシット・ウィズ・クラップ

Vシット・ウィズ・クラップ

床に仰向けになり、両腕と両脚を伸ばして床から浮かせる。両手は重ね、両脚は揃える。両腕と両脚を同時に引き上げて「V」の字を描きながら、両手を膝の裏に回して拍手。

4.キックスルー

キックスルー

プッシュアップの姿勢をとる。左手を床から離すと同時にカラダを90度ツイストさせ、右脚をまっすぐ蹴り出す。床から離した手で逆側の肩にタッチ。左右交互に繰り返し。

Loading...