京都で開催、絶景&おもてなし満点の『あやべ水源の里トレイルラン』

近年急速に評価を高めている『あやべ水源の里トレイルラン』。2023年に初開催ながらランニングの大手サイト『ランネット』の大会ランキングで2位を獲得し、翌年からは2年連続で堂々の1位。京都府綾部市で開催されるこの大会、果たしてどんな魅力が詰まっているのか?

取材・文/内坂庸夫 撮影/藤巻 翔

初出『Tarzan』No.907・2025年7月17日発売

ウチサカさんってこんな人

人気の『あやべ トレイルレース』。

たくさんのトレイルラニングのレースの中から自分が「楽しめるだろう」大会を選ぶのはむずかしいもの。信頼できる仲間の声や口コミも大事だけど、大会紹介Webサイトの「ランキング」も役に立つでしょう。

ランニングの大手サイト『ランネット』の大会ランキングで2023年に第1回大会ながら2位、24年1位、25年1位と快進撃を続けているのが『あやべ水源の里トレイルラン』。見事なコース設定、充実のエイドステーション、温かい地元の応援とおもてなし、そして京都の適度な田舎感と良好なアクセスなど、すべての要素で高得点なのです。

え、「あやべ」ってどこ? 京都府、京の都と日本海(若狭湾)の中間に位置する綾部市のことで、養蚕業から発展起業した〈グンゼ〉創業の地でもあります。

さてさて、ほんとにランキング1位? 25年のレースに行ってきました。まずコースは50kmがメインで(15kmもあるけど)、標高差累積は2647mもあるから、初心者には決してラクではありません。

大阪の応援名人ガンバフンバくんがやって来ていました。

でもコースバリエーションが豊富で、里の集落、落ち葉ふかふかの樹林帯、大絶景(若狭湾が望めます)の尾根、そして甘い香りのミツマタ群生地、国宝の「二王門」をくぐったりなど千変万化、ヒイコラだけど、これはすごいなあ。

スタートはあやべ温泉の特設会場、いったん南に下ってシデ山経由で上林城址へ。城跡では上林太鼓保存会の有志がひとりひとりにドンドコ太鼓を叩いて応援してくれます、これはうれしいです。

上林城址では上林太鼓が響きます。ここはマラソンYouTuberこわだ君の故郷、太鼓はお父さん。

これでスタートに戻って15kmの選手はフィニッシュ、これだけでも楽しいです。 50kmの選手は残り35km、北に進んで三国岳(丹波、丹後、若狭の境)、舞鶴港、若狭湾が眼下に広がります。

ヒイコラ上った三国岳、ここからの下りは幅広の尾根です。左に丹波の山なみ、右に舞鶴港が見渡せます、なんと爽快なんでしょう。

綾部の里は独特の屋根の家が多い。笠地蔵はすぐ、芋煮はすぐ。

南に戻って最後のエイド笠地蔵では名物「芋煮」、これはおいしいなあ。

その先に「ミツマタ」群生地、開花にあわせて大会開催時期を選んでいるというくらいです、ひと山全部満開のミツマタ、なんと見事なこと。

和紙原料になるミツマタ。伸びた枝は3つに分かれ、その先に香り豊かな花を咲かせます。こんなコースは「あやべ」だけでしょう。

最後の最後、国宝をくぐってフィニッシュ。とち餅ぜんざいが待ってました。さすが「あやべ」、ランク1位だけのことはあります。

コースマップ

レースコースだけど、当日以外に走っても問題なし。特にあやべ温泉の南の15km周回コース(みと広場・シデ山・上林城址)は半日で「あやべ」を楽しむにはちょうどいいサイズです。GPSデータをダウンロードして安全に走りましょう。

GPSダウンロードはこちら!

GPSデータは「.gpx」形式です。GPS時計各ブランドのアプリで読み込めます。GPS時計がなくてもスマートフォンの地図アプリを使ってダウンロードできるし、「Googleマップ」を開いて「マイマップ」に取り込むこともできます。また、「.gpx」形式はMacアプリの「トレイルノート」で開いて編集することができます。

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