食も景色も満喫できる長崎県『川崎雄哉カップ・上五島トレイル』
長崎県・五島列島で開催される『川崎雄哉カップ・上五島トレイル』は、絶景コースと地元の“おもてなし料理”が自慢の17kmレース。完走率重視の設計で初心者も安心。走って、食べて、癒やされる大会に参加してみては?
取材・文/内坂庸夫 撮影/藤巻翔
初出『Tarzan』No.903・2025年5月22日発売

ウチサカさんってこんな人

上五島トレイルレース。
国内外、たくさんのトレラン大会があるけれど、「おいしいものを食べていただきたい!」と、前夜祭、後夜祭、そしてコース途中のエイドステーションなどの「おもてなし食事」に全力を尽くす『川崎雄哉カップ・上五島トレイル』。最初から最後まで五島名物が並びます、もう世界一のレースでしょう。開催は冬1月、なぜ? と問えば、日本の釣りの聖地といわれる長崎県五島列島、いちばん魚のおいしい時季が1月だから、と答え明快。
前夜祭は鮨の講習を受けたボランティアさんが総出で、そしてひたすら握りまくる鮨食べ放題&伊勢エビのみそ汁つきです。レースとなればエイドに「鮨処」があって「握り」が出てくるし、フィニッシュ後には海鮮丼と五島うどんが並んでいて、参加選手にリピーターさんが多いのもうなずけます。

コース後半、城山のエイドには「鮨処」です、マグロの握りを出してくれます。
大会名にある通り国内外で大活躍の川崎雄哉さんの生まれ故郷がここ五島列島・中通島の新上五島町。川崎さんが陸上部時代に走りまわった道もコースの一部になっています。

コース監修の川崎雄哉さん。2022年『信越五岳110K』優勝、23年『UTMF』2位、『日本山岳耐久』優勝、24年『アジア太平洋選手権』ロング4位。
コースは17kmで、半分が舗装路で半分がトレイル、標高差累積が1000mだから、なかなかのプロフィールです。けれど川崎さんの信念は「スタートするからには全員を完走させたい!」、なので山を全歩きしても、ロードを走れば絶対に完走できるという17kmなのにフィニッシュ制限(競技時間)は5時間という設定。これもうれしいです。大会用に船と宿のセット料金も発売されます、食とランと観光という新しいトレラン大会、次回いかがでしょう?

コース最高峰の番岳367mからはこんなふう、中通島の海と山が一望です。

スタートは朝8時、すぐに港の脇を通り抜けます。

選手の半数は味をしめたリピーター。
五島列島ってどこにあるの?
五島列島は長崎県の西に点在する150あまりの島々の総称。大会会場の新上五島町は中通島にあって、長崎港、佐世保港から日に10便以上の船があります。
コースマップ
中通島の新上五島町、新魚目体育館がスタート&フィニッシュ。最初の(そして最後の)山、番岳(367m)は急坂です、ゆっくり歩きましょう。そして稜線を南に下り、城山(214m)を巡って戻ります、復路の終盤は海っぷちを、潮風の中を進みます。
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