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呼吸器の専門医が密かに実践する「肺に良いこと」とは。

肺

呼吸器の専門医が自分の肺のために、生活の中で密かに実践していることをインタビュー。話を伺うと、彼らの行動は肺だけじゃなく、メンタルやダイエット、臓器全般にも効果があった!

横隔膜呼吸で体型維持&リラックス|奥仲哲弥医師の場合。

教えてくれた人

奥仲哲弥(おくなか・てつや)/呼吸器外科専門医。前国際医療福祉大学医学部呼吸器外科教授、医学博士。日本呼吸器学会呼吸器専門医、日本呼吸器外科学会呼吸器外科専門医・指導医。メディアでも専門的な知識をわかりやすく丁寧に解説。

週イチのゴルフ以外、運動らしい運動をしていないそうだが、奥仲医師は20代と変わらないスリムな体型を保っている。秘訣の一つは、横隔膜をフルに用いる深い腹式呼吸。

きっかけは、自らの胸部レントゲンを撮った際、吸気・呼気で横隔膜が10cm以上も上下すると知ったこと。その役割を再認識して以来、隙間時間を捉えて横隔膜呼吸を心掛ける。

肺

ゴルフのプレー中も速歩きで適度な負荷とプレーファストを心がける。

「僕はもともとせっかちで、レジで並んだ列が進まないとイライラしてしまうタイプ。それではいけないと思い、ちょっとした待ち時間に、ゆったり口から吐いて鼻から吸う横隔膜呼吸を行っています」(奥仲医師)

するとイライラが消え、気分が落ち着くのだとか。

「いまではゴルフで一緒に回る仲間のプレーが遅くても、“これで深呼吸するチャンスができた”と感謝しながら、横隔膜呼吸でリラックスしています。副交感神経優位になり無駄な力が抜けるのです」(奥仲医師)

加えて意識しているのは、機会を捉えて速歩きすること。

肺

「信号待ちでも深呼吸をします」と奥仲医師。

「医者は多忙で意外に歩かない。だから、せめて外を歩くときは“電信柱3本分は速歩きしよう”などと決めて大股で足を速め、下半身の筋肉を鍛えるようにしています」(奥仲医師)

心動かされる体験でストレスマネジメント|宮崎雅樹医師の場合。

教えてくれた人

宮崎雅樹(みやざき・まさき)/呼吸器専門医。みやざきRCクリニック理事長、医学博士。済生会宇都宮病院、慶應義塾大学病院呼吸器内科助教などを経て独立開業。日本呼吸器学会呼吸器専門医。新型コロナ流行時には正しい情報発信に努めた。

肺に限らず、臓器の健康を保つには、食事、運動、メンタルヘルスという3本柱が欠かせない。宮崎医師は基本に忠実にこの3点をケアしている。

食事で日々気をつけるのは、不足しやすい食物繊維、EPA&DHA、乳酸菌などの有益菌を摂り入れること。腸内環境を良好にし、血流を良くするのが狙いだ。

「いずれも食事から補うのが理想ですが、毎日必要量をクリアするのは案外難しい。食事できちんと摂れていないと思った日は、サプリメントも併用しています」(宮崎医師)

運動で取り組んでいるのは、鼻呼吸で行えるウォーキング。

「歩くのは診察が終わった夜間。日が落ちると過ごしやすくなり、カラダも動かしやすい。夏場は熱中症リスクがありますから、水分補給はこまめに行っています」(宮崎医師)

ストレス対策の肝は“感動”。

“感動”することでリラックスにもつながる。

「ウォーキング中や就寝前などにポッドキャストで感動できるような話を選んで聞きます。心が動かされる体験は、ストレスをマネジメントするうえで重要だと思っています」(宮崎医師)

肺

それ以外に実践するのは、自宅の空気を肺ファーストに保つこと。

「エアコン、加湿器、除湿器、空気清浄機を使い分け、一年中肺に優しい温度と湿度に維持しています」(宮崎医師)

取材・文/井上健二 イラストレーション/森 拓馬 取材協力・監修/奥仲哲弥(前国際医療福祉大学医学部呼吸器外科教授)、宮崎雅樹(みやざきRCクリニック理事長) 

初出『Tarzan』No.886・2024年8月22日発売

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