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ながた・かつひろ 1982年生まれ。19歳でクラシックバレエを始める。現在はダンサーとしてはもちろん、東京バレエ学校・大人のためのクラスをはじめ、バレエやストレッチの講師として活躍。
世の中にはそこに立っているだけで周囲の視線を惹きつける人もいる。「美しく立つこと」が仕事に必要不可欠な人に、姿勢に対する哲学を聞いた。今回は、バレエダンサーの永田雄大さん。普段から、正しい骨の位置とそれを支える筋肉を意識しながら生活している永田さんにとって、寝ている間以外は常に筋トレだと言う。
「胸椎と頸椎、いわゆる“背骨”を立てると自然と首がスッと伸びます。次に胸を広げ、筋肉をグッとカラダの中央に入れるイメージでお腹に力を入れる。これがバレエの基本姿勢です」
ステージで踊るときはもちろん、講師として生徒の前に立つときも、姿勢が美しくないと説得力がない、と語るバレエダンサーの永田雄大さん。普段から、正しい骨の位置とそれを支える筋肉を意識しながら生活している。
「背中を開き、肩甲骨を寄せて並べたら少し下げる。下腹と大臀筋に力を入れ、尻をキュッと締める。座っているときは、さらに足で床を押す。起きているときは基本的にはそう意識しているので、バレエダンサーは寝ている間以外は常に筋トレです(笑)」
教室でも教える、美姿勢を作るストレッチ。床に背面をピタッとつけて片脚を抱え、顔と近づける。背骨の位置が整い、大臀筋が伸びる。
バレエはハードな動きゆえ、姿勢が悪いとカラダの重心が外側にずれ、膝や腰、背中すべてに負担がかかる。
「きちんと重心がカラダの中心に集まっていれば、偏った負荷がかかることもない。美姿勢と健康を保つことはニアリーイコールだと思っています」
取材・文/河野友紀 撮影/内田紘倫 スタイリスト/中村抽里 ヘア&メイク/岩淵賀世
初出『Tarzan』No.879・2024年5月9日発売