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“スリップインするだけ™”じゃない!《スケッチャーズ スリップ・インズ》快適学。
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ホントに効く? 何を飲む? この摂り方でいい? …もはや検索しようもないけれどスルーもできないサプリに抱く初歩的な疑問のあれこれを、プロが一から解説します!今回は、摂取中に抱く疑問編。サプリを飲み始めてみたものの、次々と湧いてくる不安や疑問。プロのアドバイスで、スッキリ!
桑原弘樹さん
くわばら・ひろき/〈桑原塾〉主宰。トップアスリートからビジネスパーソンまで幅広くトレーニングを指導。また自身の知見を活かし、15年以上スポーツサプリメントの企画、商品開発などに携わる。
後藤典子さん
ごとう・のりこ/日本サプリメント協会代表理事。主に政治・経済評論を追うジャーナリストとしてのキャリアを経て、2011年に日本サプリメント協会を立ち上げ、代表理事を務める。著書は『サプリメント健康事典』。
目次
水ならなんでもOK
「厳密に言えば水道水は塩素が入っているので、沸かして白湯で飲む方がいいくらい。常温ならばミネラルウォーターが理想的です。コーヒーやお茶、コーラなどでは飲まないでくださいね。有効成分を打ち消すかもしれません」(後藤さん)
一度に摂るのはもったいないかも
「水溶性のビタミンCなどはそもそも体内にとどまる時間が短いので、一度にまとめて6粒摂ってしまうよりは時間差をつける方がいいと思います。
脂溶性のビタミンDやビタミンEなども水溶性ほどではないですが、わりと早く代謝されるので、数回に分けて摂る方がいいです。よって、摂取した分の栄養をきちんと効率的に取り込みたいなら、一気に飲んでしまうよりは時間帯を分けて摂ることをおすすめします」(後藤さん)
絶対ダメとは言いませんが…
「ダメとは言いませんよ。サプリは胃の中で水溶液化するので、そこまで辿り着くならばいいんです。でも、水なしだと食道の途中に張り付いたりする可能性がありますよね。だから、どうか水と一緒に飲んでほしい!」(桑原さん)
ズラして摂る方が効率的な場合も
「薬のような規定のタイミングはないですが、理想的な摂取タイミングはサプリにもある。それはサプリによって異なります。アミノ酸は空腹時に摂る方が血中アミノ酸濃度は早く上がる。
本来食事から摂るべき“栄養系”(ビタミネ系など)は食後がおすすめです。食物繊維は良くも悪くも栄養の吸収を阻害するので、他のサプリも飲む場合は間隔を空けて摂るのがいい。CoQ10など脂溶性の成分は油を摂った後=食後の方が吸収効率は上がります」(桑原さん)
全く問題ないです(以上)by桑原さん
食前に摂るのが効率的
「“吸収阻害系”とも業界では呼ばれますが、これらは吸収を妨げる方向に働くので食前に飲む方が有効。吸収阻害系を飲む場合、くれぐれも“これを飲んだから大丈夫”と油断しないように…。サプリは万能薬ではない!」(桑原さん)
食事の“補完”なのでかまいません by後藤さん
そうとも限らないです
「薬と違いサプリは食品なので目安量はある程度カラダの大きさに連動するとも言えます。メーカーにもよりますが、だいたいサプリは体重60kg程度の人を想定して設計されているので、華奢な人なら少なめでも影響がない場合も」(桑原さん)
運動前or活動前に摂りましょう
「L-カルニチンやCLA、HCAなど“脂肪燃焼系”もさまざまですが、総じて言えるのは運動前に摂るのが効率的です。運動しないのであれば、眠る前に摂るよりは外出直前など何らかの活動を始める前に摂るといいでしょう」(桑原さん)
肌荒れや下痢が多い印象
「いろんな症状がありますけど、海外サプリを試しに飲んでみたアスリートからわりとよく聞くのは肌のブツブツ。そういう場合は“そのサプリはやめておけ”と伝えますよ。
ニキビや吹き出物が出るというのは、結局のところ腸が拒絶しているせいだと僕は考えています。実際下痢を訴える人も多いです。
さらに手前で言えば、胃のムカムカが生じる人もいます。腸に辿り着く前に胃が拒絶反応を起こしているのかもしれません。飲み始めの頃は意識してみてください」(桑原さん)
まずは3か月、飲んでみては
「効果が出る時期は体質やライフスタイルなどにより個人差があるため一概には言えません。そのうえで目安とするなら3か月が一般的。定期的に体調にどんな変化があるか、確認しつつ飲みましょう。漫然と飲むのはダメ!」(後藤さん)
時間が経てば当然劣化します
「賞味期限切れは気にするべきです。野菜ほどではないけれど、製造後、サプリの有効性はどんどん落ちていくという考え方が基本なので、一度開封したら放置しないこと。品質は確実に落ちますし、それを飲むかどうかは自己判断になります。
保存方法は、直射日光が当たらず高温多湿を避けるというのが基本。特に湿気をイヤがるものがサプリには多いです。飲み切るまでは冷蔵庫に入れておくのもいいですね。ともあれ、記載に従うことです」(後藤さん)
こればかりはモノによる!!
「睡眠系のような“機能”のサプリを1か月飲んでもよく分からないなら、無理に飲み続けなくていいと僕は思います。でもアミノ酸やビタミンのような“栄養”のサプリは1か月で劇的な効果が出るはずがない。
僕はコロナやインフルエンザに罹患したことが一度もなく、それは毎日摂っているグルタミンやビタミンCのおかげでもあると思っていますが、その考えが正しいかは実際分かりません。栄養系と機能系で、飲み続けるかどうかを決めてもいいかもしれませんね」(桑原さん)
ケースバイケース
「肩こり改善のために飲み始めた場合、症状が軽くなったらやめればいい。食生活が荒れていたから飲み始めたが食事が整ってきた、これもやめ時ですね。逆にサプリを飲み始めて不調が出た場合は因果関係があるかもしれません。
無理に飲み続けるのはお金の無駄遣いです。不要なものを摂り続けることにもなるのでやめた方がいい。サプリは常にトライアンドエラーです。やめ時も誰かが教えてくれるものではない。カラダと相談しながら決めましょう」(後藤さん)
耐性の形成が起こるケースも
「飲み続けるうちにカラダが慣れて効果を感じられなくなること(耐性)はあると言う専門家が多いです。一例としてカフェインなどがよく挙げられますが、耐性の形成が起こりやすい成分は個人差があり一概には言えません」(後藤さん)
編集・取材・文/門上奈央 イラストレーション/死後くん 取材協力/後藤典子(一般社団法人日本サプリメント協会代表理事)、桑原弘樹(NESTA JAPANプログラム・ディベロップメント・アドバイザー)
初出『Tarzan』No.877・2024年4月4日発売