飲み会だって低糖質に楽しめる! 糖質を抑えたい人のための酒席の工夫
適正糖質ライフに飲み会は大敵? 答えはノー。低糖質なお酒を選び、つまみを工夫すればいいのだから。アルコールを楽しみながら、少しの工夫で糖質量はグッと抑えられる。難問揃いの糖質2択クイズに挑戦。ゲーム感覚で宴会の誘惑と戦おう。
取材・文/石飛カノ イラストレーション/ニシワキタダシ、STOMACHACHE. 取材協力・監修/高杉保美(管理栄養士)
初出『Tarzan』No.871・2024年1月4日発売
目次
- 飲む前に飲むものは…ヨーグルト or ウコン
- 乾杯の一杯…ビール or 焼酎
- 口開けの定番メニュー…冷や奴 or 揚げ出し豆腐
- 蒸留酒の飲み方…ウィスキーロック or ハイボール
- 追加のサラダ…グリーンサラダ or ポテトサラダ
- 肉のメインメニュー…牛ステーキ or 豚の角煮
- サワーのチョイス…レモンサワー or 生レモンサワー
- 鶏の揚げ物…鶏の唐揚げ or とり天
- 揚げ物のお供…ビール or ウーロンハイ
- カクテルのオーダー…ショートカクテル or ロングカクテル
- 魚のメインメニュー…アジの南蛮漬け or アジフライ
- 焼き鳥の部位…ぼんじり or やげん
- おでんのテイスト…関東風 or 関西風
- おでんの具…大根 or ごぼう巻き
- 寿司のオーダー…おまかせ or お好み
- 寿司のネタ…〆サバ or 卵焼き
- 乾きもののオーダー…ナッツ or エイヒレ
- 〆の一品…焼きおにぎり or ラーメン
- 自宅で〆の一品…こんにゃく麺 or 春雨麺
飲む前に飲むものは…ヨーグルト or ウコン
飲む前には飲むタイプのプレーンヨーグルトをぐびっと行っておくべし。胃壁がカバーされて胃からのアルコール吸収が穏やかになり、酔いまかせの暴飲暴食が防げる。ウコンは肝臓の解毒作用をサポートしても序盤の暴飲暴食にまでは関与しない可能性あり。
乾杯の一杯…ビール or 焼酎
「とりあえずビール」は絶対に避けるべし。理由は、醸造酒のビールに含まれる糖質量は500mLジョッキで約15gに対して蒸留酒の焼酎はどんなに飲もうと糖質0gだから。とりあえずの一杯がチリツモったらヤバいことに。
口開けの定番メニュー…冷や奴 or 揚げ出し豆腐
乾杯の後はクイックで出てくるおつまみの定番に箸を伸ばすのがセオリー。同じ豆腐という食材を使ったつまみでも、片栗粉をまぶして揚げ、さらにみりんを使っただし汁をかけていただく揚げ出し豆腐には、いくらウマそうでも手を出すべからず。ここは冷や奴で。
蒸留酒の飲み方…ウィスキーロック or ハイボール
あっけなく乾杯の一杯を飲んじゃったので早速おかわり。もちろんオーダーは蒸留酒。といってもウィスキーロックとウィスキー+炭酸のハイボールでは後者の方が太るリスクは低い。ロックより酔いが回りにくく、炭酸で空腹感が紛れることで暴飲暴食に走りにくいから。
追加のサラダ…グリーンサラダ or ポテトサラダ
ポテトは野菜!と信じて譲らないアメリカ人がいるとかいないとか。糖質制限を実践しようというよい子のみなさんにとっては周知の事実、ポテトは主食の仲間の糖質食品だ。糖質だけでなくマヨの脂質もたっぷりまとった逃げ道なしの悪魔メニュー。サラダはグリーンで。
肉のメインメニュー…牛ステーキ or 豚の角煮
がっつりした肉メニューでさあ牛と豚のどちらを選ぶ? サーロインステーキの脂身と豚バラ肉の角煮の脂身、どっこいどっこいの勝負と勘違いしそうだが、比較対象はそこではない。味付けに砂糖を使っているか否か。ゆえにチョイスはステーキで決まり。
サワーのチョイス…レモンサワー or 生レモンサワー
居酒屋でこれ頼んどきゃ間違いないドリンクがレモンサワー。でもただのレモンサワーは業務用の砂糖シロップ入り液を使っている可能性が高い。一方、「生」のついたレモンサワーは焼酎を炭酸と本物のレモン果汁で割ったもの。砂糖0なのでこちらがベター。
鶏の揚げ物…鶏の唐揚げ or とり天
居酒屋飲みとなれば揚げ物も外せない。豆腐に続く同食材対決の今度のお題は鶏肉。さて、片栗粉で薄化粧した鶏肉をからりと揚げた唐揚げか? それとも卵と小麦粉をたっぷりまとわせた鶏肉をじゅわ〜っと揚げたとり天か? 衣=糖質なので薄いほどよし。
揚げ物のお供…ビール or ウーロンハイ
揚げ物を口にしたら清涼感のあるドリンクで口中をリセットしたくなるのが人情。でも、ここで安直にビールに走ってしまったら振り出しに戻ってしまう。それよりもおすすめは断然ウーロンハイ。ウーロン茶ポリフェノールの脂質の吸収を抑えてくれる作用に期待。
カクテルのオーダー…ショートカクテル or ロングカクテル
二次会のバーでさて何を頼もう? ショートカクテルをチビチビやるか、ロングカクテルをぐびぐびやるか。砂糖を含んだリキュールベースのものが多いショートカクテルよりジントニックのようなロングカクテルの方が低リスク。色で選ぶなら無色透明のものを。
魚のメインメニュー…アジの南蛮漬け or アジフライ
魚が売りの居酒屋で三たびの同食材対決はみんな大好きなアジ。しかもどちらも揚げ物。片栗粉オンリーの衣の南蛮漬けとパン粉の衣のアジフライ。衣の薄さでいったら南蛮漬けが有利だが、問題は味付け。甘酢漬けには砂糖がたっぷりなのでアジフライに軍配!
焼き鳥の部位…ぼんじり or やげん
ここからは専門店でのたしなみ。焼き鳥屋では砂糖やみりんを含んだたれより塩。さらによりベターなのは脂質の少ない部位を選ぶこと。理由は肝臓がアルコール分解に多忙なため脂質代謝に手が回らず、余分な脂肪が太る原因になるから。ぼんじりよりやげん。
おでんのテイスト…関東風 or 関西風
続いておでん店。調理に油脂を使わないおでんはヘルシーな印象が強いが、落とし穴もある。まずはおでんの命ともいえるだし汁。透明感のある関西風のだし汁の多くはだしオンリーなのに対し、茶色いだし汁の関東風おでんには砂糖が含まれている。
おでんの具…大根 or ごぼう巻き
おでんの具にも細心の注意を払いたい。NGは小麦粉の塊のちくわぶ、もちの入ったキンチャク。これらは分かりやすいNG例。見過ごされがちなのは糖質の多いごぼう巻き。同じ根菜を食べるならほとんどが水分というおでん界の大スター、大根を選ぶべし。
寿司のオーダー…おまかせ or お好み
立派な大人になれば、ときに寿司店で飲むこともあるだろう。このとき必ず「おまかせ」ではなく「お好み」をチョイス。寿司8貫でお茶碗小盛り1杯分。おまかせは10貫以上が多いのでトゥーマッチ。お好みで刺し身の後、〆で3〜4貫握ってもらおう。
寿司のネタ…〆サバ or 卵焼き
寿司店で飲むお酒はもちろん醸造酒の日本酒ではなく蒸留酒の緑茶ハイ。そしてお好みで試されるのがネタ選び。もし、砂糖がたっぷり入った卵焼きが目に入ってもスルーし、〆サバ、マグロの赤身、タコ、イカあたりでスマートに終了。
乾きもののオーダー…ナッツ or エイヒレ
食べて飲んでお腹いっぱい胸いっぱい。最後は乾きものとハイボールでお開きモード。そこにナッツとエイヒレが出てきたら、砂糖とみりんまみれのエイヒレに酔った勢いで手を出さず、ナッツをかじろう。ただし、ナッツ類とて調子に乗って過食は禁物。15粒程度が適量だ。
〆の一品…焼きおにぎり or ラーメン
飲んだ後はアルコール分解のエネルギーとして糖質が消費されているので一時的に低血糖。そして酔っているため自制が不能。その結果、帰り道でラーメン屋の赤提灯にふらふらと引き寄せられてしまう。この現象を防ぐため店を出る前に小さい焼きおにぎりを1個頰張ろう。
自宅で〆の一品…こんにゃく麺 or 春雨麺
焼きおにぎりにもラーメンにも手を出さなかった場合、帰宅後どうにも小腹が空いて寝られないなんてことが起こりがち。そんなときの苦肉の策はこんにゃく麺か、春雨麺か? 春雨の原料はじゃがいもか緑豆かの違いはあれ、どちらにしろ炭水化物。こんにゃく麺が正解だ。