トイレや洗顔のついでに。寝起きのカラダを覚醒させる軽運動
体内時計のリセットに欠かせない朝日や朝食。その次に意識したいのが、適度にカラダを動かして覚醒モードに導くこと。でも負荷をかける運動は必要ない。朝の準備を整えながらできるエクササイズを紹介しよう。今回は洗面所やトイレでできる朝のカラダを覚醒させるエクササイズを紹介。
取材・文/石飛カノ 撮影/五十嵐一晴 スタイリスト/津野真吾 ヘア&メイク/村田真弓 エクササイズ監修/齊藤邦秀(ウェルネススポーツ代表、トレーナー)
初出『Tarzan』No.854・2023年4月6日発売
洗面所やトイレの軽運動で覚醒させよう
私たちが健全に生きていくうえで重要な体内時計。ただ残念なことに体内時計は24時間より少し長いリズムを刻んでいるため、何もしなければそのズレは大きくなる一方。つまり、一日の中で体内時計を調整することが超重要というわけ。
光や食事に次いで、体内時計の調整に関わっている因子が運動。マウスの実験によれば、活動時(ヒトでいえば午前中)の運動は時計を前倒しにし、非活動時(ヒトでいえば夜)の運動は時計を後ろ倒しにするという。朝一発目の運動は一日のパフォーマンス向上に繫がるのだ。
朝っぱらから運動なんて、と億劫に感じるかもしれない。でも朝のカラダは休息と覚醒モードの狭間でむずがり中。適度な運動刺激を入れることで、かなりすんなり覚醒モードにスイッチできる。
今回は洗面所やトイレで実行できる軽い運動を紹介。すべてこなす必要はない。取り入れられそうなものを選択して、明日の朝、早速実践してほしい。
① 胸でスーハー
トイレに行く前に深呼吸。両手を胸の下に当て、肋骨まわりの筋肉を稼働させて胸郭を広げ、肺いっぱいに酸素を送り込もう。5秒で吸い5秒で吐くを1回として5回行う。
② お腹でスーハー
トイレの便座に座ったときは腹式呼吸のチャンス。お腹に両手を当てて息を吸うときにお腹を膨らませ、吐きながらお腹を凹ませる。10秒で吸い10秒で吐くを1回として5回。
③ 目ん玉ぎょろり
洗面所の鏡の前に立ったらすかさず顔ヨガ。普段使わない顔の筋肉を動かして血行を促す。まずは両目の周りをぐるりと囲む眼輪筋を使って両目を見開く。10秒キープを5回。
④ 口角上げてイーッ
口角を引き上げながらイーッと笑顔を作り、口角の横にある頰筋を動かす。10秒キープを5回。毎日行うことで頰のたるみ防止にも有効。表情も明るくなるはず。
⑤ すり足で洗面
顔を洗いながら片足を後ろにすーっと1歩引く。これを左右交互に20回繰り返し。両足を前後に開いて行うスプリットスクワットの動きで下半身全体に刺激を入れよう。
⑥ 踵トントン
歯を磨きながら踵を上げ下げする。これカーフレイズという立派なふくらはぎの筋トレ。ふくらはぎの筋肉の収縮で静脈の血流が促されるので、むくみ防止にも有効。20回。
⑦ 人間メトロノーム
今度は歯を磨きながら脇腹の筋トレ。歯ブラシを持っていない手を腰に当て、左右交互に上体を倒す。上体を倒した方の脇腹の収縮を感じよう。20回繰り返し。
⑧ 四股踏んじゃおう
最後は両足を大きく開いて腰を落とすワイドスクワット。20回繰り返し。ゆっくり腰を落とすことがポイント。歯磨き終了時にはお尻、太腿の筋肉の張りを感じるはず。