問1. ベンチプレスで働く筋肉のうち、最も稼働が小さいのは?
- 大胸筋
- 上腕二頭筋
- 上腕三頭筋
- 三角筋
厚い胸板、太くたくましい肩や腕を手に入れたいトレーニーから絶大な支持を集めるベンチプレス。
トレーニング種目の分類から見ると、おもに肩関節と肘を使って「前に押す力」を強化する上半身のトレーニングといえる。
ここで鍛えられる筋肉としては、腕を“押す”ときに収縮する大胸筋をメインに、三角筋の前部、上腕三頭筋が該当する。反対に腕を“引く”、つまり肘の屈曲で働く上腕二頭筋はあまり鍛えることができない。よって答えは②上腕二頭筋。
押す力を強化する種目ではほかにチェストプレスがあるが、重力に逆らって行うベンチプレスの方が強度はより高い。寝転んで行うため、体幹部が安定しやすいのもメリットだ。
背骨はニュートラルなポジションを維持するのが基本だが、力を入れる際にどうしても腰が反りやすい。腰痛から腰を守るためのフォームは、下図で説明する方法も参考にしよう。
問2. ベンチプレスにおけるフォームで、正しいものはどれか。
- 肩の真上に下ろす
- 肘はしっかり伸ばす
- 手首はなるべく曲げない
ベンチプレスは、トレーニングの中でも肩を痛めやすい種目だといわれる。重力に逆らって肩、肘など複数の関節を動かすコンパウンド種目(多関節運動)のベンチプレスは、軌道が不安定になりやすいためだ。
正しいフォームの基本はまずバーを肩幅よりやや広めに握り、ウェイトを肩の真上のラインへ上げる。このとき、腕は完全に伸び切る手前で止めるのがポイント。肘関節への負担を軽減するためだ。
間違いやすいケースとしては、ウェイトを首下の鎖骨近くに下ろすこと。これは腕を使いすぎて肘が開き、筋肉が多く集まる肩関節を痛める原因となる。
下ろす位置の正解は、乳頭がある胸のトップ。これにより、メインで鍛えるべき大胸筋にしっかり効かせることができるのだ。
一般のトレーニーの場合はゆっくりめのスピードで下ろし、軌道をしっかりコントロールするといい。フォームが崩れない範囲で12~15回は上げられる程度の、適切な負荷を選ぶことも重要だ。
また、ベンチプレスでは手首も痛めやすい部位のひとつだ。関節を曲げすぎないように注意し、手根部に近いところにバーを乗せることで負担が軽減できる。痛みや違和感のない握り方を、いろいろ試してみるといいだろう。
最後にここまでをまとめると、問いの答えは③手首はなるべく曲げないとなる。