問1. トレーニング内容を決める要素として該当しないものは?
- 時間・回数
- 強度
- 体重
- 頻度
ストレングストレーニングを安全かつ効果的に行うためには、多面的な要素を考慮してプログラムをデザインする必要がある。
トレーニーが個々の健康状態などに応じて目標を達成するために、指標となるのが「FITT」と呼ばれるトレーニング変数だ。
FITTとは簡単にいえば、トレーニングのプログラミングにおいて重視すべき原則のこと。Frequency=頻度、Intensity=強度、Time=時間および回数、Type=トレーニングの種類を意味する。よって問いの答えは③体重。以下、FITTの詳細について解説していこう。
まず頻度とは、週に何回行うか、また継続する期間を意味する。例えば筋力アップが目的なら筋肉の回復期間を考慮に入れて週3回(1日おき程度)、6~12週間ほど継続するのが望ましいとされる。
強度は運動の強さ、さらに時間や回数は1日または1回当たりを基準とする。これらは問2でさらに詳しく解説しよう。
最後に、トレーニングの種類は多種多様だが、長期間にわたって確実な変化を得るには適切なバリエーションを取り入れることが必要となる。単調なプログラムによるオーバートレーニングを避けるためにも、ぜひ意識したいポイントだ。
問2. トレーニングの目的で、最も負荷を下げて行うのはどれか
- 筋力アップ
- 筋肥大
- 筋持久力アップ
ストレングストレーニングを行う際の負荷、つまり強度と回数は、プログラムデザインにおいて考慮すべき最も重要な要素でもある。
そしてトレーニングによる効果を正しく得るため、用いられる指標が「最大反復回数(RM)」と呼ばれるものだ。
ウェイトは重くなるほど反復できる回数は少なくなり、最終的に1回だけ挙上できる最大重量を1RMとして、かつてはこの数値が筋力評価の基準に用いられてきた。
ただし正確なテクニックがなければ危険を伴うため、近年では下の表のような換算方法で1RMを推定する方法が多く用いられる。
具体的にはその精度を考慮して、比較的少ない反復回数(5~10回程度)で挙上できる負荷から1RMを推定するというものだ。
このRMは、トレーニングによる特定の目標を達成するうえでも有効だ。例えば中級者の場合、最大重量(1RM)の85%以上を少ない反復回数(3~5回)で行うと筋力アップにつながる。
負荷強度(%) | 回数(RM) | 効果 |
---|---|---|
100 | 1 | 筋力アップ |
95 | 2 | |
93 | 3 | |
90 | 4 | |
87 | 5 | |
85 | 6 | 筋肥大 |
80 | 8 | |
77 | 9 | |
75 | 10-12 | |
70 | 12-15 | |
67 | 15-18 | 筋持久力の向上 |
65 | 18-20 | |
60 | 20-25 | |
50 | 30以上 |
65%以下の低負荷ならスタミナをもたらす筋持久力の向上になり、上記2つの中間となる頻度と回数であれば、筋肥大でサイズアップを目指せるといった具合だ。目的に応じて、負荷を選ぶ際の参考にしたい。