問1. ストレングストレーニングの目的に適するのはどれか?
- アスリートの競技力向上
- 老化の予防
- 老化の改善
スポーツや日常生活において、ヒトのカラダは筋肉が力を発揮し、骨格を動かすことにより動作を行う。現代のトレーニング科学において、こうした筋肉の能力は「ストレングス(Strength)」と呼ばれるものだ。
本来はコンディショニングの一部として捉えるべきものを、国際ストレングス&コンディショニング協会(NSCA)によってあえて強調して掲げられている点からも、その重要性は十分に理解できるだろう。
このストレングストレーニング、強さを引き出すというイメージからアスリートやマッチョ体型を目指す人向けと誤解されやすい。しかし重力に逆らって生きるすべての人間にとって、筋力は健康的な生活を送るうえで不可欠なものだ。
実際のところ、ヒトの筋肉量は30歳ごろをピークとしてその後は加齢により減少の一途を辿り、何もしなければ1年に1%ずつ減少するとされる。単純計算でも、これは80歳になれば筋肉量が全盛期の約2分の1になるということ。
一般的には40代を境目に大きな変化を感じやすくなるが、抗重力=抗老化という意味だけでなく、筋力低下による健康上のデメリットは非常に大きいのだ。
詳細は次回以降に譲るとして、筋力は何歳になっても強化できる。ストレングストレーニングを始めるのに、30代でも60代でも、早すぎ・遅すぎということはないのだ。よって答えは①②③すべて。
問2. 次のうち、ストレングストレーニングに該当するのは?
- チューブトレーニング
- ラン&ウォーク
- フリーウェイト
ストレングストレーニングは、別名をレジスタンス(抵抗)トレーニングとも言う。つまり筋力の強さを引き出すのが目的のストレングストレーニングとは、負荷をかけて行うのが前提とされるものだ。
具体的な方法として挙げられるのは、まずスクワットやプッシュアップなどの自体重トレーニング。ジムにおいては、ケーブルを含むマシントレが多数存在する。
さらに自宅トレでは、チューブ、そしてダンベルやバーベルを使ったフリーウェイトでのトレーニングが該当するだろう。問いに対しては②のラン&ウォークは有酸素運動にあたるため、答えは①と③になる。
上記トレーニングにおいては、負荷が大きいほど筋の動員率が増えるのは言わずもがな。これを反復して行うことで筋線維には微細な損傷が起き、これが修復される過程で筋が肥大するというわけだ。
ちなみにこの修復期間中、不安定な状態となった筋細胞から発痛物質が分泌されて起きるのが筋肉痛。ここからも、トレーニング後は筋肉が修復されるために適切なリカバリー期間が必要だということが分かる。
筋力アップを目的とするトレーニングを行うのは週3回、1日おき程度が望ましいとされるゆえんだ。別の回で改めて解説するが、頻度もストレングストレーニングに必要な要素であると覚えておこう。