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“スリップインするだけ™”じゃない!《スケッチャーズ スリップ・インズ》快適学。
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本気でカラダを変えたいなら、食事と運動の2軸で着実に一歩一歩ステップアップしながら緩んだカラダにマイルドな矯正をじっくりかけていこう。今回は3か月でカラダの土台を作る運動メニューを紹介。1か月ごとにステップアップしていくことで、無理なく、確実に結果が出るはず。
中野ジェームズ修一さん
なかの・じぇーむず・しゅういち/スポーツモチベーション最高技術責任者。メンタルとフィジカル両面からの指導でトップアスリートから厚い信頼を得る。青山学院大学駅伝チームのフィジカル強化指導者としても知られる。
今度こそ、本気でカラダを変えたいのなら着実に一歩一歩ステップアップしていくのが吉。食事と運動の2軸で1か月ごとにステップアップしていく〝期分け方式〟で進めよう。そこで、今回はカラダの土台を作る初めの3か月の運動メニューを紹介。
1か月目はこれまで甘やかした結果、緩んだカラダにマイルドな矯正をかける。2か月目でエンジンをかけ、3か月目でいい感じに絞り込んで仕上げる。順調に進めていけば、いつ何時、脱いでも恥ずかしくないカラダができるはずだ。
運動の1か月目は軽い負荷の筋トレからスタートする。目的は筋肥大ではなく、まずはこれからの3か月の運動をクリアするために長く動ける筋持久力や心肺機能を身につけること。
ぐうたら生活で少なくなってしまった筋肉を3か月かけて取り戻し、なおかつ体脂肪を減らしてカラダを引き締める下準備と考えてほしい。実践するのはたったの3種目。毎日2~3セット行って基本の体力を養う。中身の入った2Lのペットボトルを用意して、カラダ作りの第一歩を踏み出そう。
両足を肩幅よりやや広めに開いて立つ。左右の肘を曲げて掌を正面に向け、耳の高さにセット。両膝を曲げて腰をできるだけ深く落とし、お尻を後ろに突き出した姿勢から膝と肘をまっすぐ伸ばしてバンザイの姿勢に。
壁の横に立ち片手を壁につけ、反対側の手に2ℓのペットボトルを持つ。壁側の脚を前に出して膝を曲げ、逆脚を後ろに大きく引いて踵を上げる。前脚の膝を伸ばしつつ後ろ脚の膝を曲げて前に引き寄せ、そのまま軸脚の踵を上げる。
椅子の前に立ち、座面に両手をつく。両足を椅子から離れた場所で床につき、腕立て伏せの姿勢をとる。肩の真下に両手が来るように。頭から踵を一直線に保ったまま左右の肘を曲げて胸を座面にできるだけ近づけ、元の姿勢に。
毎日のゆる筋トレで必要な体力が身についたら、2か月目はいよいよ本格的な自体重トレに取り組む。最初の2種目に関しては1か月目の種目の負荷を増し、バランス性を加えたもの。基本の動きは習得しているので要領よくできるはず。
さらに代謝アップを狙って大筋群である背中、胸まわりを鍛え、最後の腹筋トレでフィニッシュ。すべて行うことで全身の筋肉にまんべんなく刺激を入れる。セット数は2~3セット、頻度はオフ日を挟んで週3回。1か月間で計12回行った後には、筋肉量が増えていることが実感できるはず。
両足を肩幅に開いて立ち、左右の肘を曲げて両手の掌を耳の高さで正面に向ける。両膝を曲げて腰をできるだけ低く落とす。両膝と両肘を伸ばすと同時に片脚立ちになってバンザイの姿勢をとる。
片手に2Lのペットボトルを持って立つ。ボトルを持った方の膝を曲げ、反対側の足を斜め後ろに大きく引いて爪先を立てる。上体は前傾姿勢。そのまま後ろの脚の膝を曲げながら前方に引き寄せ、片脚立ちに。
椅子に浅く座って両脚を揃える。左右の手に2Lのペットボトルを持ち、上体を倒して背中を丸めた姿勢からスタート。脇を開いて左右の肘を曲げ、ペットボトルを膝の高さまで持ち上げる。上体は起こし切らない。
プッシュアップの姿勢で肘を曲げてカラダを沈め、肘を伸ばすと同時にカラダを真横に開いて片手を上げる。再びプッシュアップの姿勢でカラダを沈めたら、今度は逆側にカラダを開いて片手を上げる。
床に仰向けなり、両膝を直角に曲げて脚を真横に倒す。脚を倒した側の手は床につけ、反対側の手は耳の後ろに添える。肘で床を押しながら腰を支点に上半身と両脚を同時に床から引き上げる。
2か月間頑張ったカラダには筋肉がつき、以前より代謝が上がっているはず。ここで満を持して有酸素運動を取り入れる。
コースは3種類。低負荷高回数の筋トレコース、ジョギングコース、そしてステップエクササイズコース。すべて消費エネルギーは約350キロカロリーだ。気分や体調、天候に合わせて3つの中から1つ選び、毎日必ず行うこと。
リフレッシュしたい日は外で走り、雨の日は屋内でカラダを動かすという具合。心配無用、これまで培ってきた下半身の筋肉がしっかり稼働し、脂肪燃焼効率を上げてくれる。
負荷の少ない3種類の筋トレを高回数行うことで有酸素運動効果を狙う。すべて全身の筋肉を使う種目なので、カラダを動かしている最中、リアルタイムでエネルギー消費が見込める。3種類こなしたら、頑張ってもう1サイクル行おう。
片膝立ちで両手を床につけ、前傾姿勢をとる。後ろの足は爪先を立てる。前脚を軸にして立ち上がり両手を上げてバンザイ姿勢をとる。左右20回ずつ行って2セット繰り返し。
椅子の座面に両足を乗せてプッシュアップの姿勢をとる。両肘を曲げてカラダを沈め、反動を使ってカラダを押し上げたフィニッシュ姿勢のときに片手で胸にタッチ。20回を2セット行う。
床に仰向けになり、両手を頭の後ろで組む。上体を捻りながら片脚の膝を左右交互に胸に引き寄せる。逆脚は伸ばし、床から浮かせてリズミカルに行う。1セット行ったら、最初の種目へ。
実は10km走れるようになると減量は成功するというのが定石。1時間程度のジョグで大体700kcal消費できる計算になる。でも最初は30分間のジョグで十分。350kcalの消費を目指して走り、慣れてきたら徐々に時間を延ばそう。
縦方向に置いたステップ台をまたいで立つ。片足を乗せたら逆脚の膝を引き上げ、膝を下ろして着地。反対側の足も着地させる。今度は逆の足からステップ台に乗せて同様に。ながらでもいいので30分行う。
取材・文/石飛カノ 撮影/小川朋央 取材協力/河村玲子 監修/中野ジェームズ修一 参考文献/『毎日の食事のカロリーガイド第3版』『外食・コンビニ・惣菜のカロリーガイド』(共に女子栄養大学出版部)
初出『Tarzan』No.848・2023年1月4日発売