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“スリップインするだけ™”じゃない!《スケッチャーズ スリップ・インズ》快適学。
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「カラダによさそうだし」と何気なくやってる、その自分なりの心がけが逆に健康を遠ざける悪習慣だったら笑えない。昔から刷り込みのごとく耳にする情報や、よかれと自主的にやってるルーティンをいま一度見直そう。
目次
正:1時間前だと睡眠の質に悪影響がある場合も
夜に肌寒さや疲れを感じた時、カラダを温めて血行を良くしてから床につく方が熟睡できそうなイメージはある。
「就寝直前に高めの温度での全身浴をすると交感神経が優位に。本来上質な睡眠を取るには、副交感神経が優位になり深部体温が下がった状態で入眠するのが基本です。しかし入浴により体温が上がった状態で眠ると、人によっては睡眠の質を下げかねません」(筑波大学の田中喜代次さん)
よって心得たいのが入浴のタイミング。
「就寝3~4時間前に入浴し、就寝に向けて徐々に体温が下がるように調節するのが理想的。サウナに入る日も同様です。どうしても入浴が遅くなってしまいがちな人は、38度程度のシャワーで短時間で済ませるとよいでしょう」
正:肩まで浸かると、心臓に負担がかかりやすい
肩まで湯に浸かる全身浴。温浴効果は抜群だが、良くも悪くもカラダへのインパクトが大きいのも事実。
「長時間肩まで浸かると心臓に大きな負担がかかります。水圧で心臓にカラダ中の血液が勢いよく戻ってきてしまうと心不全を引き起こしやすい。長風呂しがちな人は半身浴の方がベター。
男性ならば乳首あたりまで浸かるくらいが適当。心臓に負担をかけずにゆっくり浸かる半身浴は筋肉内部の血流促進にも有効です」(神戸貴宏トレーナー)
正:水中毒になる恐れも
ガブ飲みするよりこまめに飲む方がカラダへの負担が少ないのは言わずもがな。しかしコンスタントに飲んでいると、適量を超えてしまう可能性も。
「水分の大量摂取は水中毒のリスクを上げます。水を多飲して血液中の塩分濃度が下がり低ナトリウム血症になると、軽度ならめまいや頭痛などの症状を引き起こします。30分で500mL弱飲むペースを2時間続けると、血液中の塩分濃度が薄まる。非常にハイリスクです」(医学博士の岩崎真宏さん)
では、1日における水分補給の適量とは。
「尿の量によりますが、だいたい腎臓は1日2L程度の尿をつくるといわれています。1~2時間おきにコップ1杯(200mL)程度に抑えれば、内臓にも負担がかかりません」
正:アルコール消毒のやりすぎは逆効果
感染症予防には一にも二にも除菌。そんな意識でアルコールスプレーを多用するのが、必ずしも正解とは限らない。
「ウイルスだけでなく、手の常在菌も減少するといわれています」(岩崎さん)
手の常在菌は外からの異物の侵入を防ぐバリア機能を持つほか、皮膚に潤いを与える役割もある。
「とはいえ、ウイルスを除去するために適度な頻度でのアルコール消毒は欠かせません」
そこでおすすめは“MYアルコールスプレー”の携行。昨今、高い除菌力を保持しつつ、保湿効果の高い成分を配合したアイテムが種類豊富に揃う。携帯しやすいデザインのものも多いので、鞄やポケットに入れ、買い物後や不特定多数の人との共用部に触れた後などに除菌する習慣を。
正:フッ素が消える一因になる
歯磨き粉を使った後は“濯ぎ残し”が気になるが。
「虫歯予防に有効で歯磨き粉に配合されているフッ素が、口を何度も濯ぐことで流れ落ちてしまうともいわれています」(岩崎さん)
フッ素には虫歯の原因菌の働きを弱め、歯から溶け出したカルシウムやリンの再石灰化を促し、歯の表面を強化する作用がある。よって歯磨き後にフッ素をできるだけ残すのが虫歯予防に有効。歯を磨いたら泡を吐き出し、少量の水で1回濯ぐ程度でもOKだ。
取材・文/門上奈央 取材協力/田中喜代次(筑波大学名誉教授、教育学博士)、神戸貴宏(パーソナルトレーナー)、岩崎真宏(管理栄養士、医学博士)
初出『Tarzan』No.842・2022年9月22日発売