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タンパク質と、何が同じで、どう違う?ジェーン・スーと〈味の素(株)〉社員が語るアミノ酸のこと。
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あと一品追加で何か欲しい…。そんな時迷わず選びたいのが大豆や海藻の小鉢。大豆にはインスリン分泌を強力に促すアルギニン、海藻にはインスリンの働きを強化するマグネシウムを含み、痩せ体質へと導いてくれる。
夕食であと一品足りないなと思ったとき、プラスαの小鉢としておすすめなのが大豆などの豆類。
狙う栄養素はタンパク質食材に豊富なアミノ酸の一種、アルギニン。このアルギニンにはインスリン分泌を強力に促す作用があるからだ。近年では、アルギニンがグルコキナーゼという酵素を介してインスリンを分泌させるメカニズムが明らかにされている。
主菜の肉類や魚類にもアルギニンは含まれるが、もうひと押しというときは余分な脂肪が少ない植物性タンパクメニューとして大豆の煮物、蒸し物などをおすすめしたい。
マグネシウムの慢性的な不足がインスリン抵抗性を招く原因になるという仮説がある。筋肉を例にとって説明しよう。血液中に十分なマグネシウムがあると、インスリンと筋肉の細胞表面にあるインスリン受容体が結合しやすくなる。
さらに筋肉の細胞内のマグネシウムは糖質の輸送体、グルット4を働かせて糖を取り込み、エネルギーとして利用するよう促す。
つまり、マグネシウムが不足すると筋肉は糖をエネルギーとして利用しにくくなるというわけ。マグネシウム豊富なワカメ、ヒジキ、海苔などの海藻類も積極的に摂りたい食材。
アルギニンとマグネシウムの組み合わせはまさに鬼に金棒。どうせなら大豆と海藻を一度に摂れる一品をプラスしよう。スーパーで大豆入りのヒジキの煮物惣菜を見かけたら即ゲット、居酒屋でワカメの酢味噌和えを発見したら迷わずオーダー。
蒸し大豆の缶詰や乾燥ワカメ、乾燥ヒジキを自宅に常備し、サラダなどにトッピングするという手もありだ。
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取材・文/石飛カノ イラストレーション/谷端実 取材協力/柴田重信(早稲田大学教授)
初出『Tarzan』No.841・2022年9月8日発売