朝食の乏しさは昼夜の過食を招く
厚生労働省の令和元年版「国民健康・栄養調査」によると、朝・昼・晩で摂取するエネルギー比率は24%:32%:44%と報告されている。多くの人は、朝食のほぼ2倍に当たる夕食を食べているということ。
朝食のボリュームが少なければ午前中の活動量が低くなり、昼夜の過食を招くことは想像に難くない。
筋肉の糖の取り込みは朝より夜の方が低下する
朝より夜の方が血糖値が上がりやすい。その理由のひとつは、筋肉の糖の取り込みが鈍るせい。筋肉細胞にはグルット4という糖の輸送体があり、インスリンの刺激で細胞表面に出てきて糖を取り込む。
ところが朝に比べて夜の取り込み能力が低下するため、血中のブドウ糖がだぶつき脂肪合成されやすいと考えられる。大盛りごはんを喰らえばなおさらだ。
夕食のごはん半分を翌日の朝に回す
朝食と夕食の比率を変え、体重減少を狙ったこんな研究がある。朝700キロカロリー、昼500キロカロリー、夜200キロカロリーの食事を摂ったグループと、朝200キロカロリー、昼500キロカロリー、夜700キロカロリーのグループとでは、朝に重きを置いた前者のグループの方が明らかに体重や腹囲の減少が見られたという。
また別の調査研究では、1日の食事を10としたとき平均のエネルギー比率は朝2:昼:3.5:夜4.5だったという。夕食の4.5のうちの1を朝食に回す、夜の主食を半分にして朝に回す工夫で痩せ効果は必ず表れるはずだ。
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