自律神経を整えて、内臓機能を高めよう!「夜の腸活ヨガ」

腸内環境を乱す要因の一つが自律神経の乱れ。そこでおすすめなのが、自律神経を整え、内臓機能を活性化する夜の腸活ヨガだ。チャンネル登録者数180万人超の人気ヨガユーチューバー・Marikoさん独自の夜ヨガプログラムで、心身をリラックスさせ、本来の内臓機能を取り戻そう!

取材・文/門上奈央 撮影/内田紘倫 監修/Mariko(B-life)

初出『Tarzan』No.840・2022年8月25日発売

夜の腸活ヨガ Mariko

Marikoさん

Marikoさん

教えてくれた人

まりこ/チャンネル登録者数180万人以上を誇る人気ヨガユーチューバー。プロのバレエ団に所属した後、フィットネスクラブのインストラクターを経て、2016年にYouTube『B-life』を開設。

ヨガのポーズと呼吸で腸の働きを整える

「腸の状態が乱れる原因は、食生活の乱れのほか、運動不足やストレスによる自律神経の乱れなどが挙げられます。それらへのアプローチとしてヨガはおすすめ。

内臓機能を高めたり、血行を促進するのに効果的なポーズをとることで、腸の働きを活性化することができます」と語るのは、不調解消に特化したエクササイズ動画に定評のあるインストラクターのMarikoさん。(詳しくはこちらの記事:来たれ、お通じ! 蠕動運動を促す「朝の腸活ヨガ」

また、ポーズをとる間は腹式呼吸が基本。腹式呼吸ではお腹を大きく、ゆったり動かすため、腸を刺激しつつ、自律神経のバランスを整えることができます」

この記事では副交感神経を促し、心身をリラックスモードに導く夜の腸活ヨガを紹介。時間があれば、仕上げのポーズで完全に脱力。一日の終わりに休息の質を高め、内臓機能を活性化しよう。

自律神経を整え、腸に働きかける夜の腸活ヨガ

日の終わりにはリラックス効果の高いポーズで、腸を根本から健やかに。

「ゆったりした呼吸を続けながら行うヨガは、自律神経のバランスを整えるのに効果的。副交感神経が活性化すると心身がリラックスした状態になると同時に、内臓機能が高まって腸内環境の改善につながります。

また夜のメニューは心身を落ち着かせることが一番の目的なので、時間がある日は目安の呼吸数より多めの設定で取り組むのも一案です」

① 真珠貝のポーズ

【5〜8呼吸】

真珠海のポーズ

股関節周辺の筋肉を緩めつつ鼠蹊部を伸ばす。頭を下ろすポーズには、脳の鎮静作用や目の緊張を和らげる効果も。

足裏を合わせて座り、両脚を菱形に開く。両手を脚の下から通して床につけ、吸う息で腰から背すじを伸ばし、吐く息で背中を丸めて前屈。おでこを無理ない範囲で踵に近づけてキープ。

② やさしいワニのポーズ

【左右各5〜8呼吸】

やさしいワニのポーズ

カラダをひねり大腸を刺激。また背骨まわりを動かして、背骨に沿って通る自律神経にも作用。

仰向けになり顎を軽く引き、曲げた右膝を両手で抱えて胸に引き寄せる。右膝の外側を左手で持ち、右手を横に伸ばしたら、息を吐きながら両肩が浮かない範囲で右膝を内側に倒してキープ。逆側も同様に。

③ ガスぬきのポーズ

【5〜8呼吸】

ガスぬきのポーズ

太腿で腹部にほどよい圧をかけて血行を促進させ、お腹の張りや不快感を和らげる。仰向けになり両膝を曲げ、太腿でお腹を押すイメージで、両手で膝を抱えてキープ。肩から背中全体が床から浮かないように注意。膝を抱えた時にお腹あたりが窮屈に感じる人は、膝を開いた状態で完成形をつくろう。

④ ハッピーベイビーのポーズ

【5〜8呼吸】

ハッピーベイビーのポーズ

骨盤周辺の血行を促す。またリラックス効果が高く、腸の動きを促進。仰向けになり息を吐きつつ両手で膝を抱える。

顎を軽く引き首の後ろ側を伸ばしたら、息を吸いつつ両膝を開き、小指側から足裏をつかむ。太腿を脇腹に引きつけてキープ。足裏をつかむのが大変なら脛やふくらはぎをつかんでも。

仕上げのポーズでより副交感神経優位に

腸の動きに深く関わる自律神経。ストレスフルな現代人は腸が活性化する副交感神経優位な状態にシフトしにくい。腸活ヨガの〆に最適な仕上げのポーズで完全に脱力したい。夜や休日なら心ゆくまで行い、そのまま寝落ちしてもOK。

① 仰向けの合蹠

【1分程度】

仰向けのがっせき

骨盤まわりをほぐし、消化不良を改善する効果も。仰向けになり足裏を合わせて、踵をカラダ側に引き寄せて脱力。肩より高い位置に手を上げると、肩まわりのこわばりが緩む。

呼吸を意識すると副交感神経が優位になりやすいため、両手を組んでお腹の上に置き、自分の呼吸に集中するのも一案。

② 屍のポーズ

【5分程度】

屍のポーズ

全身を完全に脱力させて脳も休める、究極のリラックスポーズ。

仰向けになって、脇の下に拳1つ分のスペースをつくり、両手を体側に伸ばして手のひらを上に向ける。両脚を心地いい幅に開いて、肩の力も抜き、顎を軽く引いて目を閉じる。息を吐くたびに力が抜け、最後は無になるイメージで行う。