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〈ナイキ〉のランニングシューズ3足を履き比べ! シューズトライアル体験レポート
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翌日に疲れを持ち越さないためには、背骨周辺の筋肉をほぐしてあげるのがポイント。特に終日の座業などで姿勢が悪化しやすい夜に、側屈・進展・屈曲・回線という4つの動きからアプローチしよう。
中村尚人さん
なかむら・なおと/理学療法士として、医療、介護と幅広く臨床経験を積んだのち、ヨガ、ピラティスの国際ライセンスを多数取得。八王子にて〈Studio TAKT EIGHT〉を主宰。
まず大前提として「カラダが硬い=関節が硬い」と考えがちだが、実際に硬くなるのは、これを支えて動かす筋肉。つまりカラダの柔軟性は、筋肉の柔軟性とイコールなのだ。
さて。カラダの軸となる背骨の動きには、前に曲げる「屈曲」と後ろに伸ばす「伸展」、横に倒す「側屈」、横にねじる「回旋」の4種類がある。
「なかでも回旋は人体に特有の動きで、老化のバロメーターでもあります。回旋力の低下は、姿勢が丸まって伸展の筋力が衰えるのが大きな原因。その伸展力を高めるには、まず側屈する筋肉を伸ばしておくといい。さらに、伸展したら反対側へ曲げる屈曲の動きもしっかり行うこと。つまり背骨を柔軟にするには、側屈・伸展・屈曲・回旋を順に、満遍なく行うのがコツ」(中村さん)
姿勢が悪化して縮んだ背骨や体幹まわりの筋肉には、じわじわと自体重をかけて、筋膜や腱などの結合組織もほぐせるストレッチが最適だ。
「特に適した時間帯は夜。脱力することで副交感神経の働きも優位に」
背骨をゆるめてリラックスし、疲れはその日のうちにリセットしよう。
まずは側屈からスタート。ここで伸ばす筋肉は、背骨と骨盤から上腕をつなぐ広背筋や、脇腹の腹斜筋。
続いてのターゲットは、前かがみになりがちな姿勢で収縮したポジションにある大胸筋や腹直筋。
背中や腰が緊張すると、首から骨盤までの背骨全体を支える脊柱起立筋が硬直する。
仕上げに行うのは背骨をねじる筋肉のストレッチ。個々の背骨をつなぐ脊柱起立筋や、お腹まわりの腹筋群をまとめてゆるめよう。
取材・文/オカモトノブコ 撮影/小川朋央 ヘア&メイク/大谷亮治 スタイリスト/高島聖子 監修/中村尚人
初出『Tarzan』No.827・2022年2月10日発売