「自家製が一番落ち着く」腸も好調な井上咲楽さんの発酵生活
バラエティ番組などで活躍するタレント・井上咲楽さん。「お腹の調子は常にいい」と言う井上さんの良好な腸内環境の秘訣は、多忙な中でも続けている自家製の発酵食品。発酵食品づくりの魅力を聞いた。
取材・文/門上奈央 撮影/小川朋央 スタイリスト/池田木綿子 ヘア&メイク/村田真弓 編集/阿部優子
初出『Tarzan』No.840・2022年8月25日発売
諦めずに続けてきたぬか床習慣
納豆や味噌汁、塩麴などの発酵調味料など、毎日何らかの発酵食品は必ず摂るというタレントの井上咲楽さん。
「そのおかげか、お腹の調子は基本的にいいです。腸のために善玉菌を摂りたいのもありますが、幼い頃から発酵食品が常に身近にあったので、食べ慣れていて好きなんですよね」
発酵食品だけでなく食卓に並ぶものの大半は自家製だったという。
「物心ついた時から家にはいつもぬか床がありました(笑)。4年前に上京した時に母にお裾分けしてもらい、自分でも漬けるように。ダメにしてしまったこともありますが諦めずに続けてきました。
市販のぬか床もいろいろ試しましたが、ホッとするのはやっぱり実家の味。手の常在菌は人により異なるので、同じぬか床を使っても母のぬか漬けと私のそれでは味が全然違うので、それも面白い!」
「私はハリネズミを飼っているのですが、ぬか床を育てることはそれに近いかもしれません。ぬか床は私の常在菌や漬ける食材も養分とするので、生き物をお世話している感覚です」
家を空ける時は密閉容器で冷凍保存
とはいえ、年々活躍の場を広げる井上さんにとって、ぬか床の手入れが面倒になることはないのだろうか。
「もちろんあります。ただ私はぬか漬けをプラスチックの密閉容器に保存しているので、仕事でしばらく家を空ける時は冷凍庫に入れちゃいます。常温に戻して解凍すれば再び発酵が始まるので問題ないですよ」
なんでもぬか床に漬けることが趣味という彼女に好きな食材を尋ねた。
「野菜はハズレがないです。半熟の茹で卵を漬けたら黄身がもっちり、白身はぷりぷりで美味でしたし、チーズやこんにゃくもいい感じ。あとは小さな容器にぬか床を少し分けて、不織布の袋に入れた納豆を漬けてみましたが、タレをかけなくても満足できる深い味わいでした」
ぬか漬けに加え、塩麴や醬油麴、豆乳ヨーグルトなども手作りする。
「最近は市販品も充実しているし、手間を考えると買った方が手っ取り早いというのも否定できません。それでも自分で作った発酵食品を食べる方が、私は気持ちが満たされるような。想像よりも簡単な仕込みでできるレシピも多いので、料理が苦手な方にも自家製の発酵食品をぜひおすすめしたいです!」