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こんなパンを待っていた! 豆でつくられたグルテンフリーの《ZENB ブレッド》
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食物繊維は充分量確保することが第一優先。それができたら、上級者がトライしたいのが食物繊維の発酵速度を利用して、理想の朝食&夕食メニュー作り。これで一日24時間の腸内環境コントロールはバッチリだ。
腸内細菌のエサとなる発酵性食物繊維は、一律に同じ場所でエサとなるわけではない(詳しくはこちらの記事:腸活まずはここから。知るべき「食物繊維と腸」の関係8つ)。なにせ大腸の長さはおおよそ1.5m。そのあちこちに腸内細菌のお花畑は散在している。
大腸は部位によって酸素の分圧が異なる。酸素に強い乳酸菌は酸素分圧が比較的高い腸の入り口付近に、酸素に弱いビフィズス菌は酸素分圧が低い奥まった場所に棲んでいる。
こうした棲み処の違う腸内細菌にまんべんなくエサを与えることが、腸内環境を整える最上策と言えるのだ。というわけで、発酵速度が異なる食物繊維を3つ組み合わせ1回の食事を組み立てよう。
糖の鎖が短いオリゴ糖やイヌリンは、食べてから4〜6時間で発酵するので腸の入り口付近でエサになる。
より鎖が長いβ―グルカンやペクチンは、発酵に8〜10時間かかるので腸の真ん中あたりまで運ばれる。
さらに鎖の長いレジスタントスターチやアラビノキシランは、16時間程度かけて発酵するため、腸の最奥まで届けられる。
3つの食物繊維を含む食事を摂るベストなタイミングは朝。食物繊維リッチな朝食を摂ると、その日の夜まで大腸内での発酵は続く。おまけに昼食で血糖値が上がりにくいというセカンドミール効果も期待できる。
理想を言えば、同様に3つの食物繊維を含む夕食を摂れば一日24時間発酵は続く。常時有用菌を元気に維持し、さらに短鎖脂肪酸などの生成を促すことができるということ。いわば究極のこの食物繊維レシピ、次の週末にでもぜひ試してみてほしい。
取材・文/石飛カノ 撮影/吉松伸太郎 取材協力/青江誠一郎(大妻女子大学家政学部食物学科教授)、河村玲子
初出『Tarzan』No.840・2022年8月25日発売