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筋トレvs有酸素運動|仕事帰りのジムなら?
答え|A 筋トレ
有酸素運動は最中に体脂肪を代謝する。ことにお腹を膨らませる内臓脂肪は有酸素で減りやすく、それでホルモンの効き目が上がり、代謝は一層高まる。しかし、有酸素では筋肉も削れるので、基礎代謝が落ちやすくなる弱点がある。たまにやるくらいは問題ないが、毎日のように励むのは良くない。
筋トレは、運動中に体脂肪を燃やす作用はほとんどないが、長い目で見ると筋肉量を増やして基礎代謝を底上げ。また、運動後もEPOC(運動後過剰酸素消費量)で、最大約38時間代謝を上げるアフターバーン効果も期待できる。
刺し身vs焼き魚|夕食に魚を食べるなら?
答え|A 刺し身
そもそも主菜は、肉料理より魚料理を選ぶのが正解。肉に多い飽和脂肪酸は体内で炎症を起こしやすく、代謝を阻害する恐れがある。一方、青魚などの魚油は脂肪代謝を促進するからだ。
ここからが本題。
魚対決のポイントは、魚のタンパク質に含まれるグルタミンというアミノ酸。グルタミンは筋肉の分解を抑えるし、小腸のエネルギー源となり消化吸収をサポートして代謝を支える。グルタミンは肉にも含まれるアミノ酸だが、加熱すると変性しやすいので、新鮮な魚なら刺し身のように生で食べた方が断然いい。
ビールvs赤ワイン|疲れを癒やす一杯には?
答え|B 赤ワイン
ビールも赤ワインも醸造酒。アルコール以外に糖質を含み、糖質ゼロの焼酎などの蒸留酒よりも太りやすく、代謝を下げる。
赤ワインは醸造酒では糖質少なめ。缶ビール350mLが約11gの糖質を含むのに、同量の赤ワインの糖質量は約半分に留まる。しかも、赤ワインは抗酸化作用に優れたポリフェノールを含み、エネルギー代謝の最前線ミトコンドリアを酸化から守り、代謝を維持する。
むろん、赤ワインも蒸留酒も飲みすぎはダメ。内臓の代謝の中枢である肝臓を弱らせる。また、アルコールには利尿作用があり、油断すると脱水しやすい。脱水で血液ドロドロになると代謝は激オチ。水と交互に飲み、脱水を防ごう。
暗くして入るvs明るくして入る|就寝前の入浴をするなら浴室は?
答え|A 暗くして入る
代謝でもメリハリが大事。夜間に深い眠りで代謝を下げると、その分だけ日中の代謝は上げられる。ずっと代謝が高いままでは、カラダの負担が大きすぎる。
深い眠りのためには、日が落ちてから、なるべく明るい光を浴びないことが肝心。良質の睡眠へ導く眠りの精であるメラトニンというホルモンは、網膜が光を感知すると分泌がストップするからだ。
メラトニンの恩恵を最大限に享受するなら、日が落ちたら室内を暗くして過ごすべき。入浴時もバスルームは暗くしよう。脱衣所の明かりで支障なく入浴できる。浴槽入浴で上がった深部体温が下がり始める60〜90分後に、寝床に入るようにすると、スッと眠れる。
下半身vs上半身|入浴後のストレッチは?
答え|A 下半身
入浴後は体温が高くなるので、ストレッチのゴールデンタイム。筋肉の温度(筋温)が高い方が、筋肉は緩みやすくなり、弱めの力でも伸びやすいのである。
余裕アリなら全身くまなくほぐしたいが、時間がなくて上半身か下半身かを選ばないとダメなら、どちらをチョイスしたらいいのか。
休憩を頻繁に入れて筋肉ポンプで血液循環をアシストしても、夕方以降は重力に負けて血液が下半身へ下がり、ヘソから下がむくみやすい。放置すると血液の巡りが悪くなり、代謝が落ちる。それを避けるため、上半身より下半身のストレッチを優先。下半身の筋肉の強張りを解き、浮腫をリセットして血流を促そう。
首の後ろvs目の上|カラダを温めてリラックスするなら?
答え|B 目の上
眠る前にリラックスするには、温めるのが有効。どこを温めたら、代謝アップにも効くのだろう。首の後ろには、脳へ血液を送る太い血管が走る。ここを温めると脳の温度が下がりにくく、眠りに落ちづらい。温めるべきは目の上。
日中はスマホなど近場に焦点を合わせる時間が長く、自律神経のうちでも副交感神経が優位になる。ところが、日中緊張を強いられる現代人は、リラックス時に働く副交感神経よりも、緊張時に働く交感神経が優位になりやすく、自律神経が混乱。代謝が落ちる。
目の上を温めると、交感神経の興奮が抑えられて副交感神経が優位になりやすく、自律神経が整い、目の疲れも癒やされて快眠できる。
レッグウォーマーvsソックス|冷え性の人が足を温めるなら?
答え|A レッグウォーマー
ヒトは深部から体表へ放熱が起こり、深部体温が下がるタイミングで寝入りやすくなる。再三触れているように、深い眠りで夜間の代謝を下げておくことは、日中に代謝を上げる大切なコツである。
なかでも放熱しやすいのは、手足のような末端。特に足裏だ。足が冷えるからといってソックスで足裏を覆うのは×。上手に放熱できなくなり、深部体温が下がりづらく、深い眠りに落ちにくい。
足で温めたいのは、足首。筋肉は運動時以外でも体脂肪を燃やして熱を作る。足首周辺は筋肉が少ないため、熱産生が不十分。足が冷えて眠れないなら、足裏を覆わず、足首をカバーして保温するレッグウォーマーを履くのが正しい。
吸汗速乾性の機能性ウェアvs天然素材のパジャマ|寝るときに着るなら?
答え|ドロー
オーガニックコットンやシルクのパジャマは心地よさそうだし、アスリートも愛用するようなパフォーマンスウェアは吸汗速乾性が高くてサラサラで快適そう。悩ましい選択だが、何より重視したいのは、着る本人がどう感じるか。
着た瞬間、「気持ちいい!」と感じる素材と肌が触れ合うと、オキシトシンというホルモンが分泌される。オキシトシンは出産や授乳に不可欠だが、女性だけではなく男性でも分泌されており、肌触りのよいものに触れるだけでも分泌されているのだ。
オキシトシンにはストレスを和らげる働きがあり、ストレスによる「悪しき代謝の向上」が抑制される。感覚的に気持ちいい方を着て寝よう。
飲まないvs飲む|眠る前にコップ1杯の水は?
答え|B 飲む
水分補給は、喉が渇く前に行うのが鉄則。喉の渇きに気づいたときは、すでに軽く脱水している。水分不足だと代謝は落ちるが、就寝中は当然水分補給できない。
しかも、寝ている間は不感蒸泄でコップ1杯程度の水分を失う。不感蒸泄とは、呼気や気道の粘膜などから失われる水分。熱帯夜で汗をかくと、それ以上の水分をロスしていると覚悟した方がいい。
寝ている間の水分不足に備えるため、眠る前にはコップ1杯の水分補給をしよう。「水を飲むとトイレに起きる」と敬遠する人がいるかもしれないが、しっかり水分補給できて良質の眠りが確保できていたら、トイレに起きても再びストンと眠れるに違いない。
軽めvs重め|眠る時の掛け布団は?
答え|B 重め
筋肉には、じんわり均一に荷重されると緩みやすくなるという特性がある。また筋肉には、固有感覚受容器というセンサーが備わる。均一かつ心地よい刺激は、固有感覚受容器を介して脳に伝わり、リラックスを促してくれる。
浴槽入浴で筋肉がほぐれるのは、お湯の温熱効果に加え、水圧で全身が丸ごと均一に荷重されるからである。
筋肉が緩むと血流アップで代謝促進。リラックス作用によりストレスが招く「悪しき代謝の向上」もセーブされて安眠を約束する。
以上から、掛け布団は、やや重めの方がこうしたポジティブな成果が得られやすい。そうした性質に注目した荷重(ウェイテッド)ブランケットも登場している。