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〈ナイキ〉のランニングシューズ3足を履き比べ! シューズトライアル体験レポート
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カラダに起こる不快な凝りや痛みには筋膜の乱れが隠れているかも。現代人が悩む8つの症状別に、“トリガーゾーン”となっている筋膜をケアして症状を改善する方法を紹介していく。今回は、ランナーを悩ます脚の痛みに効くトリガーゾーンケアを伝授!
目次
市民ランナーの多くが悩んでいるのが、膝・脛・足裏などに痛みを伴うランニング障害。予防には、硬くなった筋肉を伸ばすストレッチが有効とされる。
仮にストレッチにせっせと励んだとしても、思ったように緩和できないとしたら、改めて目を向けたいのは筋膜。オーバーユースで固まった筋膜を緩めない限り、痛みや違和感の軽減にはつながらない。練習後やオフ日の新習慣に、トリガーゾーンのケアをプラスしてみよう。
床にあぐらをかいて坐り、片手でテニスボールを反対のふくらはぎの側面に押し当てる。骨(脛骨)の際に沿って、ボールを押し当てたまま、トリガーゾーンを探しながら膝から足首に向かって転がす。左右を変えて同様に。
床でうつ伏せになり、左脚の太腿の下にポール(作り方は後述)を横にしてあてがう。右膝を横に出して曲げる。前腕と両肘を床について上体を起こす。体重をかけて、ポールが太腿に沈み込む感覚が得られるまで押し伸ばす。太腿前側全域でトリガーゾーンを探しながら行う。左右を変えて同様に。
右向きで横になり、右側の太腿の外側の下にポールを横にしてあてがう。右側の肘と前腕を床について上体を起こし、左手を腰に添える。左脚を前に出し、体重をかけ、ポールが太腿外側に沈み込む感覚が得られるまで押し伸ばす。太腿外側を上から下までトリガーゾーンを探しながら行う。左右を変えて同様に。
椅子に坐り、右脚の太腿の下にポールを横にしてあてがう。下腿をラクにブラブラさせながら、脚の重みでポールが太腿に沈み込む感覚が得られるまで押し伸ばす。太腿後ろ側全域でトリガーゾーンを探しながら行う。左右を変えて同様に。
床にテニスボールを置き、右足の真ん中で上から踏む。上体を前傾させて体重をかけたら、5本の指を開くように意識しながら、ボールが足裏に沈み込む感覚が得られるまで押し伸ばす。左右を変えて同様に。
肩こりや腰痛、脚のむくみやスポーツ障害といった慢性的な悩みには、筋膜の乱れが隠れているケースも多い。特に乱れが生じている場所には、筋膜や筋肉に毛玉のようなシコリが見つかる。筋膜が厚く硬くなり、滑りが悪くなって周りの血の巡りを遅らせ、低酸素状態に陥っているのだ。これが、いわゆるトリガーポイント。
「トリガーポイント=点と誤解されがちですが、実際は点ではなく面。ある程度の広がりがある“トリガーゾーン”です。だから、指圧のようにピンポイントで強い刺激を加えるのではなく、じっくり時間をかけて面で押し伸ばすのが正解。指圧がプッシュなら、このケアはプレス&ストレッチが合言葉。患部にゆっくり沈み込ませるような感覚が大事です」(鍼灸師の滝澤幸一さん)
プレス&ストレッチには手製のポールと硬めのボールを準備しておくと便利なのでオススメだ。
触るとコリコリと硬く、軽い痛みが走るところ。周辺に響くような痛み=放散痛を伴うことも。これは神経系の誤作動などによるもの。患部から離れた部位に原因のある可能性もゼロではないが、まずは元のトリガーゾーンとその周辺を攻めた方が症状は解消しやすい。
ポールは、食品用ラップの芯にフェイスタオルを巻いて、輪ゴムで数か所固定して作る。ボールはある程度硬さがあるものを選ぼう。
取材・文/井上健二 撮影/山城健朗 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 イラストレーション/Hi there 監修/滝澤幸一(ソル・エ・マーレ鍼灸治療院主宰)
初出『Tarzan』No.830・2022年3月24日発売