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脚のむくみは「筋膜リリース」で解消できる

脚のむくみのトリガーゾーンケア

カラダに起こる不快な凝りや痛みには筋膜の乱れが隠れているかも。現代人が悩む8つの症状別に、“トリガーゾーン”となっている筋膜をケアして症状を改善する方法を紹介していく。今回は、重だる〜い脚のむくみに効くトリガーゾーンケアを伝授!

筋膜をリリースして脚のむくみをケア

血液やリンパ液をはじめとする体液は、重力で下半身に下がりやすい。そうした体液を心臓へ戻し、全身をスムーズに循環させるのが、“第二の心臓”である下半身の筋肉の伸縮によるポンプ作用。運動不足などでポンプ作用がダウンすると、体液が滞留してむくみが生じる。

ポンプ作用の鍵を握るのは、膝下の下腿の筋肉。ふくらはぎと脛の筋膜の滑走性を上げてポンプ作用がアップすると、体液循環が促されてむくみが取れる。

「部位別・トリガーゾーンケア」のやり方
  1. ゆっくり沈み込ませるような強さ・感覚で部位を押しながら
  2. 3秒で吸い+5秒で吐く」という呼吸を、
  3. 3〜5回(30〜40秒)繰り返して行う。
  4. 風呂上がりなどに全種目を毎日続ける。
  5. 症状が治まったら、週3回前後に減らしてもOK。

※トリガーゾーンケアの詳しい解説は記事後半をチェック!

ふくらはぎ(下腿三頭筋)のリリース

ふくらはぎのケア

両脚をまっすぐ伸ばして床に坐り、左脚のふくらはぎの下にポール(作り方は後述)を横にしてあてがう。右脚をクロスさせて重みをかけ、ポールがふくらはぎに沈み込む感覚が得られるまで押し伸ばす。足首から膝の手前までトリガーゾーンを探しながら行う。左右を変えて同様に。

脛(前脛骨筋)のリリース

脛のケア

床で四つん這いになり、左脚の脛の下にポールを横にしてあてがう。体重を左脚にかけて、ポールが脛に沈み込む感覚が得られるまで押し伸ばす。膝下から足の甲までトリガーゾーンを探しながら行う。左右を変えて同様に。

「トリガーゾーンケア」とは?

肩こり腰痛、脚のむくみやスポーツ障害といった慢性的な悩みには、筋膜の乱れが隠れているケースも多い。特に乱れが生じている場所には、筋膜や筋肉に毛玉のようなシコリが見つかる。筋膜が厚く硬くなり、滑りが悪くなって周りの血の巡りを遅らせ、低酸素状態に陥っているのだ。これが、いわゆるトリガーポイント

「トリガーポイント=点と誤解されがちですが、実際は点ではなく面。ある程度の広がりがある“トリガーゾーン”です。だから、指圧のようにピンポイントで強い刺激を加えるのではなく、じっくり時間をかけて面で押し伸ばすのが正解。指圧がプッシュなら、このケアはプレス&ストレッチが合言葉。患部にゆっくり沈み込ませるような感覚が大事です」(鍼灸師の滝澤幸一さん)

プレス&ストレッチには手製のポールと硬めのボールを準備しておくと便利なのでオススメだ。

トリガーゾーンとは?

トリガーゾーン イラスト図

触るとコリコリと硬く、軽い痛みが走るところ。周辺に響くような痛み=放散痛を伴うことも。これは神経系の誤作動などによるもの。患部から離れた部位に原因のある可能性もゼロではないが、まずは元のトリガーゾーンとその周辺を攻めた方が症状は解消しやすい。

「トリガーゾーンケア」のためポールとボール

筋膜リリース用 ポール ボール

ポールは、食品用ラップの芯にフェイスタオルを巻いて、輪ゴムで数か所固定して作る。ボールはある程度硬さがあるものを選ぼう。

取材・文/井上健二 撮影/山城健朗 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 イラストレーション/Hi there 監修/滝澤幸一(ソル・エ・マーレ鍼灸治療院主宰)

初出『Tarzan』No.830・2022年3月24日発売

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