酒席のシメは生姜スープで賢く乗り切る | 年末年始とお酒 ⑧
管理栄養士・漢方アドバイザーの安藤有子さんに聞く、「お酒との付き合い方」シリーズ。今回は、飲み会のシメを賢く乗り切る工夫について。
取材・文/石川優太、村上広大 イラストレーション/加納徳博 監修/安藤有子(管理栄養士、漢方アドバイザー)
最後のシメの魔力に抗うことは難しい。
飲み会後の楽しみといえば、最後の“シメ”。お腹がパンパンになるくらい飲み食いしているはずなのに、立ち寄ってみるとあっさり完食できてしまうから不思議なもの。たまにやるくらいならいいが、さすがに毎回のように繰り返していればメタボ真っしぐらだ。
「シメの怖いところは、その場の空気に流されて食べてしまうことです。でも、食べた後に必ず後悔するんですよね。それがわかっているなら、周囲に流されない強い意志を持つことが大事ですよね。それができればの話ですが(笑)」(安藤さん)
お酒を飲んで体内の水分量が増えると、カラダは塩分を調整しようとする。しかも、お酒を飲んでいると気が強くなるので、本能のままに食べてしまうわけだ。だが、そうした食べたい気持ちに反して胃腸は限界寸前。胃が荒れることで、体調を崩す原因にもなる。
「お味噌汁で済ませることができたらベストですが、どうしてもシメが食べたいときは量を減らす努力をしましょう。ラーメンならオーダー時にハーフでお願いしたり、牛丼屋であればお米を減らしてもらったり。その日の食事量に合わせて調整できるといいですね」(安藤さん)
カロリーオフ食材で欲求を満たそう。
スーパーやコンビニで取り扱っている低カロリーのインスタント食品などで気持ちをコントロールするのもいいという。最近は糖質ゼロのラーメンもあるから、食べたい欲求をうまく満たせるはずだ。
ただし、カロリーオフだからと言って2人前食べてしまったり、残ったスープを飲み干してしまうとせっかくの工夫が台なしになる可能性もあるので注意が必要だ。
ちなみに、安藤さんはコンビニで買える生姜スープを使ってうまく乗り切っているそう。
「どうしてもシメを食べたくなったときは、生姜スープに糖質ゼロの豆腐麺を混ぜて食べています。タンパク質も取れるのでおすすめですよ」(安藤さん)
結論として、シメを食べないことに越したことはないが、どうしても食欲を抑えられない場合はカロリーコントロールをして乗り切る努力をしよう。
安藤有子さん
教えてくれた人
あんどう・ゆうこ/ 管理栄養士・ペット栄養管理士・漢方アドバイザー。 大手食品メーカー、肥満外来でのダイエットサポート、各メディア監修を経て、 現在オクタウェルにて全国の管理栄養士のスキルアップに従事。