厚切りで食べ応え満点に。
現在のように一般家庭の食卓に定着する前は、アワビに似たコリコリとした食感から“あわび茸”とも呼ばれていたエリンギ。加熱しても嵩が減りにくく、食感は安定して弾力があり、クセのない味でどんな具材にも合わせやすいのが特徴だ。きのこは全般的に不溶性食物繊維が多く、便秘解消にも効果がある。
エリンギのカロリーは1本(50g)当たり約10キロカロリーと、超低カロリー。それだけに、メインのおかずとしてはやや物足りなさを感じがちだが、写真のように厚みのある輪切りにすれば食べ応えが十分に出る。バター香るエリンギを茎ニンニクと一緒に口いっぱい頰張り続けても、ひと皿ナント75キロカロリー。
エリンギのホタテ風ニンニクバター炒めの作り方
材料/1人分
- エリンギ…大1本
- 茎ニンニク…8本
- バター…小さじ1
- A
- おろしニンニク…小さじ1/2
- 白だし…小さじ1
- 酒…小さじ1
作り方
- エリンギは横1.5cm幅に切り、両面に格子状の切り込みを入れる。ニンニクの茎は4cm長さに切る。
- フッ素樹脂加工のフライパンにバターを熱し、①(切ったエリンギ)を並べて両面に焼き色をつける。合わせたAを回し入れ、全体を炒め合わせる。
ポイント
厚めの輪切りにしたエリンギの表面に、格子状の切り込みを入れる。こうすることで火の通りがよくなるほか、味も染み込みやすくなる。
これで完成!
きのこは、和・洋・中なんでも合って低カロリー。
朝晩が涼しくなってくると、秋を感じる滋味深いものが食べたくなる。たとえば、きのこ。秋の味覚を代表するきのこはエネルギーが低く、ダイエット中にも積極的に食べたい食材だ。ほかの野菜と比べて炭水化物量が多いにもかかわらずエネルギーが低い理由は、食物繊維が豊富に含まれているため。食物繊維には水溶性と不溶性があり、きのこには不溶性食物繊維がたっぷり。不溶性食物繊維は大腸の壁を刺激して便通を促すほか、腸内の有用菌群を増やして腸内環境を改善する効果もある。
「きのこを食べると嚙む回数が増えるので、食べ過ぎ防止にもなります。さらに旨み成分が豊富に含まれているので、シンプルな味付けでも味に深みが出る。その結果、余分な調味料を使わずエネルギーを抑えることができます。切ったきのこを保存袋に入れて冷凍しておけば、すぐに調理に使えて便利です」(管理栄養士の美才治真澄さん)