免疫をアップする「適度な運動」には有酸素運動と筋トレを組み合わせたサーキットトレーニングが理想。1日10分、4つのレベルから体力に応じたものを無理なくトライしよう!
免疫とトレーニングの適度な関係の理論を学んだら、次は自宅でできる免疫アップトレーニングの実践編。
「エネルギーを代謝する有酸素運動と、筋肉をつけるトレーニングを組み合わせる」という鈴木克彦先生アドバイスのもと、トレーナーの菅原順二さんにオリジナルメニューを作成してもらいました。
ウォーミングアップ〜まずは可動域を広げよう
① 正座して尻を左右に大きく揺らす
- 正座になり、両手を開いて床につく。
- その状態から尻を左右交互にスライドさせ、これを1分程度繰り返す。
- 左右差を感じる場合は、カラダの使い方に癖がある可能性大。苦手な方向は多く動かし、ニュートラルな状態に整えよう。
② 肩甲骨を支点に、腕を大きくぐるりと回す
- 正座になり、両手を開いて床につく。右腕を前に伸ばす。
- 腕を肩甲骨から動かすイメージで腕を大きく後ろに回す。
- 30秒かけて前後に回し、左も同様に行う。前後左右で可動域を確認し、スムーズに動かしにくい方向は回数を増やす。
レベルに合わせてサーキットトレーニング。
「紹介するのは、30秒間トレーニング+30秒ブレイクを1セットとしたサーキットトレーニング。上半身と下半身、それぞれ3つの計6種目で構成しています。
体力に自信がない人は下の表の〈レベル1〉に当たる、上半身1種目+下半身1種目からスタート。徐々に動きを増やし、最終的には全種目通して2〜3セット行いましょう」(菅原さん)
- レベル1:上半身から1つ、下半身から1つを選ぶ
- レベル2:上半身3種、下半身3種を1日おきに
- レベル3:6種類1セットを毎日取り組む
- レベル4:6種類2〜3セットを毎日取り組む
① プランク&プッシュアップ(上半身)
- 肩の真下に手首が来るように両手を床につき、両脚を伸ばして爪先を立ててスタート。
- 肩から踵を一直線にキープしたまま、片肘を曲げて床につき、続いて逆の肘も曲げる。
- ふたたび片腕ずつ肘を伸ばし、これを30秒間繰り返す。
② マウンテンクライマー(下半身)
- 床に両手をつき、両脚を後ろに伸ばして爪先を立てる。両手でしっかりとカラダを支えながら、片膝を曲げて胸に引き寄せ、後ろに戻すと同時に逆脚を引き寄せる。
- 股関節から動かすことを意識しながらテンポよく30秒間繰り返す。できるだけカラダがぐらつかないように、両脚をスイッチさせる。
③ リバースプッシュアップ(上半身)
- 両膝を立てて床に座り、両手を背後について指先を後ろに向ける。両手で床を押しながら尻を上げ、肩から膝を一直線に。
- ハムストリングスと臀筋を使って姿勢を保持し、元の位置へ。両肘を内腿につけたまま、坐骨を天井に引き上げる。尻の上げ下げを30秒間繰り返す。
④ フロッグスクワット(下半身)
- 両足を肩幅に開いて腰を落とし、爪先と膝をやや外側に向ける。両手は胸の前で合掌し、両肘で左右の膝を押して外に開く。
- 踵を床にしっかりとつけたまま足裏全体に重心を乗せ、尻を上げられるところまで上げ、元へ。これを30秒。
⑤ ハンドウォーク(上半身)
- 両足を揃えて立ち、前屈をして両手を床につく。カラダが硬い人は膝を曲げてもOK。
- 手で歩くように片手ずつ前に出す。
- 肩から踵が一直線の姿勢になったら、巻き戻しの要領で両手を1歩ずつ引き寄せ元へ。30秒繰り返す。
⑥ スモウウォーク(下半身)
- 両足を左右に大きく開き、爪先と膝を斜め外側に向ける。両膝を曲げて腰をできるだけ深く落とし、両手を胸の前に構える。
- その体勢をキープしたまま、片足ずつ前に出して歩く。5歩進んで、5歩戻る。これを30秒繰り返す。
取材・文/黒澤祐美 イラストレーション/森拓馬
初出『Tarzan』No.788・2020年5月28日発売
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