あなたの免疫力チェックリスト[運動・血流編]
コロナ旋風が吹き荒れるなか、免疫力はキープしておきたいもの。まずは今の状態をチェックしよう。
取材・文/井上健二 イラストレーション/Yunosuke
初出『Tarzan』No.788・2020年5月28日発売
【免疫力チェックリスト・公開予定】
- 基本編
- 体内時計・通常習慣編
- 運動・血流編(本記事)
- 食事編
免疫細胞が自在に動き回れる巡りの良い環境へ。
免疫を担うのは、血液とリンパで全身をパトロールする免疫細胞。血液とリンパの流れが滞り、免疫細胞が必要なタイミングで必要な場所に駆けつけられなくなると、免疫はスペックダウンする。
血液とリンパの流れはつねにスムーズにしたいが、外出自粛やテレワークでじっと坐っている時間が長かったり、運動不足だったりすると、これらの流れが悪くなり、免疫力のポテンシャルは下がる。
また、水分補給が追いつかず、脱水しても血液とリンパの流れは悪くなる。オシッコが黄色くなるのは脱水の証しだ。不良姿勢や、肩こりや腰痛といった慢性的な不調の背景には硬い筋肉があり、それも血液とリンパの流れを澱ませる。
ぬるま湯での長めの入浴には、血液やリンパの循環を良くする作用が期待できる。加えて入浴や運動で体温が上がると、免疫細胞は活発に働いてくれるようになる。
筋肉には血液とリンパを巡らすポンプ機能があるから、筋肉は減らないように鍛えるべき。ただし、運動をハードにやりすぎるとストレスとなり、逆に免疫が下がる恐れがある。ほどほどに留めよう。
[運動・血流編]免疫力チェックリスト
- □ テレワークなどでじっと坐っている時間が長い。
- □ 半年以上、ろくに運動をしていない。
- □ 近頃、顔色が悪いとよく言われる。
- □ 入浴はいつもシャワーだけで済ませている。
- □ 肩こりがひどい。
- □ 休日になるとうちでゴロゴロしている。
- □ カラダが硬くて困っている。
- □ 「徒歩12分」と聞くと、ついついタクシーに乗りたくなる。
- □ スマホのゲームを長時間やってしまう。
- □ 筋肉が減ってきたような気がする。
- □ 姿勢が悪いと指摘されることが多い。
- □ 筋トレでハードに鍛えている。
- □ オシッコが黄色いことがよくある。
- □ いつも階段を避け、エレベーター、エスカレーターを使う。
- □ 人差し指の爪を圧迫してパッと放しても2秒以上白いままである。(上記、イラスト参照)
- □ 長年腰痛に悩まされている。
- □ 少し走ると、すぐに息が上がって辛い。
- □ 電車やバスで席が空くと坐りたくなる。
- □ ストレッチの習慣がない。
- □ ランにドハマリし、月間走行距離は250kmを超える。
PROFILE
根来秀行(ねごろ・ひでゆき)/東京大学大学院医学系研究科内科学専攻博士課程修了。医師・医学博士。ハーバード大学医学部客員教授、ソルボンヌ大学医学部客員教授、事業構想大学院大学理事・教授。最先端の臨床・研究・医学教育で国際的に活躍。