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免疫を高めるには眠りを充実させるしかない? 免疫の噂のウソ・ホントをチェック(2)

「免疫力が上がる!」と称する民間伝承的・都市伝説的な噂はたくさんあるけれど、果たしてどれがホントで、どれがウソなのか。そして免疫を高めるにはどうすればいいのか。免疫のプロ中のプロである河本宏先生に教えてもらった。

Q2. 免疫を高めるには眠りを充実させるしかない?

A. 活動と休息のメリハリが大事。昼間にメリハリをつけるとなおいい。

免疫細胞には学習モードとパトロールモードという2つのモードがある。学習モードは、免疫細胞がリンパ節に留まって、外敵と接触してその情報を学び、経験値と攻撃力を高めるモード。パトロールモードは、免疫細胞がリンパ節から出て体内を巡り、学習した情報を元に外敵やそれに感染した細胞などを攻撃するモードだ。

学習モードがオンになるのは、自律神経のうちでも、心身を活動的にする交感神経が優位なとき。パトロールモードがオンになるのは、交感神経がオフになり、自律神経のなかでも心身をリラックスさせる副交感神経のスイッチが入ったときである。

日中はだいたい交感神経がオンなので学習モードがメイン。寝ている間は副交感神経がオンで、パトロールモードが活性化。だから質の高い睡眠は大事。日中も学習モード一辺倒ではなく、昼寝をしたり、深い呼吸を心掛けたりしてリラックス。副交感神経優位でパトロールモードをオンにする時間を作るのが賢い。

PROFILE

河本宏(かわもと・ひろし)/1961年生まれ。京都大学医学部卒業。京都大学ウイルス・再生医科学研究所副所長血液細胞の分化過程を解明する傍ら、iPS細胞技術を用いた治療用再生T細胞の作製研究も進める。免疫学者ロックバンド〈Negative Selection〉リーダー。今回趣味のイラストで免疫を優しく解説。

取材・文/井上健二 イラストレーション/しりあがり寿 取材協力/河本 宏(京都大学ウイルス・再生医科学研究所副所長)

初出『Tarzan』No.778・2019年12月19日発売

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