
自分の足にピッタリ合う既製靴と出合うのはなかなか難しい。長さはちょうど良くてもワイズがキツかったり、その逆も然り。合わない靴を履き続けるとどうなるか。ハンマートウや外反拇趾など直接的なものだけでなく、実は姿勢の乱れや膝腰のトラブルの遠因だったりもする。度重なる捻挫によって足裏のアーチが乱れ、足首に爆弾を抱える筆者の場合はさらに深刻。よく歩いた日の夜は、足底筋膜、ふくらはぎや外腿の張りがヤバイ。そこでインソールの助けを借りようとするも、コレぞというものに出合えていないのが実情。
そこに現れたのが〈NOSAKA〉の《スライドループインソール》である。サンダル? 草履? いえいえ靴の中に入れて使うれっきとしたインソール。この特徴的な見た目が大きな意味を持つのだ。
通常のインソールは主に足裏のアーチの乱れを補正し“支えて整える”。一方こちらは、「踵から着地し、足の外側に重心が乗った後に拇趾側で蹴り出すのが、あおり歩行という本来の理想的な歩き方。鼻緒があることで足指が自然に使えるようになり、あおり歩行ができるようサポートします」と〈のさか〉の江尻渡さん。
正しい歩き方ができれば、自ずと足底の筋肉が鍛えられ、脚の内外の筋肉もバランス良く使えるようになる。つまりカラダを“導いて整える”インソールなのだ。実際に自分の靴で試してみる。鼻緒のおかげで靴内で足がズレず、大地を足全体でグリップしている独特の感覚。一日歩いた後は、普段と違い足や脚の内側に心地よい疲れが。これも筋肉がちゃんと使えているからか。
ウォークに限らず、ラン、トレーニング、長い立ち仕事でも。靴が合わない、いつも脚が疲れるなんて人は一度試してみてはいかが。
Point 1
指で挟む前緒部分の支柱は3種の硬度を用意。ブルー、ピンク、イエローの順に柔らかくなる。サイズによって2種が同梱。前緒の前後位置と、横緒のフィット感は裏側で調整する。
Point 2

ソール未使用時

ソール使用時
足裏バランス測定装置《フットルック》で足裏の圧力バランスを計測した比較写真。何もせず立っている状態(左)に比べ、指に支柱を挟んだ状態(右)は足指が自然と使われていることがわかる。
Point 3


インソールが外せる靴であればほぼ全て使用可能。ウォーキングシューズはもちろんスニーカー、長靴、トレッキングブーツに安全靴だってOK。5本指ソックスか足袋ソックスを履いて使用。
What’s NOSAKA?
昭和32年、石川県金沢市で〈のさか靴店〉として創業。現在は小松市を拠点にオリジナルシューズの製作と販売、そして機能とデザインを両立したコンフォートシューズの輸入販売を行う会社である。
特にオランダ企業とともに開発したウォーキングシューズ《ストレッチウォーカー》シリーズは欧州での認知度が高く、累計販売数は100万足を超える人気ぶり。また〈のさかフラッグシップショップ〉(石川県小松市吉竹町1-39)を筆頭に北陸、関西エリアで6店舗を展開する直営店にはシューアドバイザーが常駐。
「プロフェッショナル・シューフィッティング」の理念のもと、足形を計測し、足や歩行の悩みを丁寧にヒアリング、一人一人に最適なインソールやシューズを提案する。その姿勢はオンライン販売でも同様で、希望者には簡易足測定ツールを送付し、サイズ選びをサポートする。
Information
問い合わせ先/NOSAKA
https://nosaka92.co.jp/webstore/