「指輪型睡眠デバイス」が当たり前に?最新の睡眠グッズ事情。
休養のプロが予想する少し先の未来では、「指輪型睡眠デバイス」が当たり前になる?睡眠環境や睡眠の質を改善するグッズを紹介しよう。
取材・文/河合萌花
初出『Tarzan』No.900・2025年4月3日発売

教えてくれた人
角谷リョウ(すみや・りょう)/上級睡眠健康指導士。公務員からパーソナルトレーナーへ転身。さらに近年は数々のビジネスパーソンの睡眠改善をサポートしてきた超回復の専門家。
プロが注目する「指輪型睡眠デバイス」とは?
「睡眠は健康やメンタルの改善効果が高いので、国や会社がどんどん推進していくと思う」と語るのは、上級睡眠健康指導士の角谷リョウさん。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、デジタル技術等を活用して睡眠分野の取り組みを進めていくことが重要だと記されている。トレーナーの白戸拓也さんも「睡眠デバイスは体重計、体温計並みにポピュラーになります」とコメントした。
さらに角谷さんは、計測デバイスの精度が以前よりも上がったこと、なおかつ安価になってきた点にも言及。自分で計測したデータから能動的に睡眠を改善する動きが、ますます広まることを示唆した。
近年発売されている計測デバイスの中には、アプリと連携することで自身の回復度合いを可視化できたり、健康状態を総合的にモニタリングできたりと、生活習慣の改善にも繫げやすい工夫が満載。
価格についても《Smart Recovery Ring》は2万円台と、確かに一昔前とは変わってきたことが窺える。「指輪型睡眠デバイスが当たり前になる」と角谷さんが予測する時代は、もうそこまで来ているのかもしれない。
《Smart Recovery Ring》最適な回復をアシスト。
睡眠状態を解析し、より効率的に回復できるようサポートするリング。睡眠によってどのくらい回復したのかをゲームのHPのようにパーセンテージで教えてくれるほか、自律神経のバランスの可視化も。29,800円。WEBサイト
《SOXAI RING 1》小さなボディに最先端を。
健康データを正確に取得・分析可能な、日本発のコンディション管理用スマートリング。睡眠の質を分析するほか、個人が一日の中で活動しやすい時間帯を示す「時間的指向性」も教えてくれる。重さは約3g、プールやサウナでも使用可能。35,980円〜。WEBサイト
《Galaxy Ring》デザインにもこだわりを。
すっきりしたデザインかつ、傷に強いチタニウムフレーム。Galaxy AIに対応し、無料アプリ『Samsung Health』で睡眠の質や心拍数などを分析、健康状態を見極める。紛失しても、リモート追跡で最後のペアリング位置を確認可能。63,690円〜。WEBサイト
睡眠環境を改善するグッズにも注目。
「データを取得するだけでなく、それをもとにパーソナライズする動きや、より良い睡眠に向けて光や音を調整するなど、睡眠環境を物理的に改善する商品も増えている」と、角谷さん。
“眠れないときは羊を数えよう”などと言っていたのは遠い昔、今は入眠の妨げになる音を低減したり、ベッドサイドで光や香りを調整して快眠へ誘ったりと、アプローチはよりスマートに進化しているのだ。
《ブレインスリープ クロック》光・香・音で入眠へ誘う。
光・香・音で体内時計を整え、心地よい睡眠に導く。入眠・起床時の演出はもちろん、日中のリフレッシュに役立つモードも搭載。アプリと連動させて好みに応じたカスタマイズもできる。51,700円。WEBサイト
《Soundcore Sleep A20》睡眠シーンに特化したワイヤレスイヤホン。
人間工学に基づいた立体的なデザインと柔らかい素材のイヤーチップを採用。寝返りを打っても快適に使用できる。睡眠時モニタリング機能も搭載し、アラームやサウンドの停止タイミングの設定も可能に。16,990円。WEBサイト
《AudioCommおやすみスピーカー》眠れない夜のための音源。
小川や静かな波の音などのホワイトノイズや、自然音/ASMRなど、眠れない夜に最適な音源を搭載。Bluetooth接続でスマホの音楽も聴ける。ベッドサイドを灯すライトや、寝静まった頃にはオフになる切りタイマー機能も。5,478円(参考価格)。WEBサイト