普遍的なルックスに、最新鋭のハイテク機能《ルノー カングー》|クルマと好日

アウトドアフィールドに、あるいはちょっとした小旅行に。クルマがあれば、お気に入りのギアを積んで、思い立った時にどこへでも出かけられる。こだわりの愛車を所有する人たちに、クルマのある暮らしを見せてもらいました。

撮影/伊達直人 文/豊田耕志

初出『Tarzan』No.871・2024年1月4日発売

グレーフーディのように、普遍的かつ実用的なワゴンが、スケボーに次ぐ相棒に。

「月3〜4回で通っていますね。緑に囲まれた気持ちのいい環境で、思い切り滑れるのが最高なんですよ」

下高井戸と経堂に理容店を2店舗経営する迫田将輝さんは、スケートボードが趣味。休日になると、新型カングーのハンドルを握って、都立小金井公園に向かう。

「去年の春先に注文して、秋に到着したばかりの新車で。1台前には、フォルクスワーゲンのパサート ステーションワゴンに乗っていたのですが、何年経ってもグリルの厳つさに慣れず。もっとフツーな見た目で、ガシガシ使えるクルマに替えたいと思っていたときに、この新型カングーが目に入ったんです。安心安定のネイビーにするか、僕にとってチャレンジングなシルバーにするか大いに迷いましたが、いろんなクルマに乗ってみたいという気持ちが先行し、結果的にシルバーに」

でも、高級感たっぷりなシルバーではなく、ハイエースやタウンエースなどにありがちなヘビーデューティなカラートーンがいいところを突いている。もともと“商用車”ベースのカングーは、日本ではお洒落なトールワゴンというイメージだが、迫田さんの一台は、その“原点”に立ち返ったみたいで実に新鮮。

「荷室の扉は、180度開くこともできるので、植木などの大きな荷物を入れる際にとても便利」 自転車も趣味で、ロードやMTBなど数台を所有。後部座席を倒せば、自転車のタイヤを外さずそのまま載せられるとか。

「かすり傷も勲章になりそうなカラーリングですし、ガシガシ使い倒せそうだなと思っています」

そんなヘビーデューティな印象がある一方でアシスト機能も秀逸。アダプティブクルーズコントロール(ACC)機能に、日本導入が初めてという、車線中央を維持するレーンセンタリングアシストなど、ハイテク機能が搭載されている。

「最初は不安でしたが、慣れてしまえば、これほど便利なファンクションはない。前方を走るクルマときっちり距離を取って進むし、レーンをはみ出すこともないですし、とくに高速に乗ったときは楽ですね」

普遍的なルックスに、最新鋭のハイテク機能。まるでテック素材混紡のスウェットフーディのよう。迫田さんは、冬の間、スケートをする際は大体パーカだとも言っていたし、まさにこのカングーはベストな選択と言えるのかもしれない。

「ステーションワゴンの時よりも目線が上がって運転しやすくなったのも確か。荷室には子供用のスケボーも常に積んでいるので子供の気が向いたら、一緒にスケボーなんてことも! 天井も高くて車内でも動きやすいですし、子供がいる家族には、このカングーのフォルム、ちょうどいいなぁと思いますね」

RENAULT KANGOO

車両価格は、395万円。ボディと同色バンパーの「インテンス」モデル。

迫田さんが絶大なる信頼を寄せるカングーのACC機能。「速度や先行車との距離など、ハンドル左に備わったボタンを押して調整。高速道路に乗るときは、ETCゲートを通り抜けるとすぐにセットしちゃいます」。

外観もシンプルだが、インテリアにも無駄な意匠が一切見られず、簡素なデザインを貫くのがカングーの魅力。運転席や助手席の背中に付いた折り畳み式テーブルも抜群に使い勝手良し。

  • 全長4,490×全幅1,860×全高1,810㎜
  • エンジン=1,333cc、ターボチャージャー付き筒内直接噴射直列4気筒DOHC16バルブ
  • 定員=5名
  • 燃費=15.4㎞/ℓ(JC08モード)
Owner

迫田将輝(〈Barber Sakota〉 オーナー)
1987年、東京都生まれ。都内理容店の理容師を経て、現在は下高井戸の〈バーバーサコタ〉、経堂の〈カットハウスキョードー〉の2店舗を営む。スケートボード歴は、約8年。

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