ウチサカさんのトレイル案内。愛知県[奥三河]

トレイルランニングのシーンを黎明期から取材してきたレジェンドエディター・内坂庸夫さんが、さまざまなトレイルをランナーの視点で紹介。コースのGPSデータも公開中!

取材・文/内坂庸夫 撮影/石原敦志

ウチサカさんってこんな人

奥三河の名レース。

東海道新幹線・浜松駅から北へ1時間と少しクルマを飛ばすと新城市長篠。450年もの昔、織田・徳川の連合軍が武田を討ち破った合戦の地です。クルマをもう少し先に進めると広大な芝生広場の〈ふれあいパークほうらい〉に到着。

ここは『奥三河トレイルランニングレース』のフィニッシュ会場です。 大会コースプロデューサーの石川弘樹さんが待っていてくれました、石川さん自らコースの見どころを案内してくれるんです。

コースも素晴らしいけど開催運営する奥三河地元の人たちの協力、応援、歓待ぶりが手作り感満載で熱い熱い。たとえばの万国旗。

石川さんが何度も実走し、つなげて作った70kmコース。奥三河と呼ばれる愛知県東部のこの地を北から南に下り、あの東海自然歩道をもコースにしています。前半は下り基調でペースが進むけど、後半はアップダウンが続き、なかなかの走り応えです、なにせ距離70㎞なのに標高差累積が4000mもありますから。

今回は2025年開催予定の10周年記念にさきがけて、半分の35㎞を、本来の70㎞コース後半の高低差のきつい区間を、レースにしたのです。

石川さんがまず案内してくれたのはスタート・田口小学校から6㎞ほど先の岩古谷山806m。東海自然歩道の三大難所のひとつで岩登りそのもの、でも安心、ちゃんと鉄製のはしごがありますから。

岩古谷山へ。朝日を浴びて水蒸気が尾根を流れます。この先に鉄はしごが待ってる。

東海自然歩道三大難所といわれる岩場を上ると、岩古谷山の山頂すぐ手前にこんなビューポイント。奥三河の山々がどーん。

ピークからの絶景はなんと素晴らしい、選手たちは思わず立ち止まっちゃいます。 次は、名物しし汁がふるまわれるチェックポイント1の四谷。大きな谷間に1000もの棚田があるということから四谷の千枚田。

名物といえばこの千枚田の保存会の人たちによるエイドMCが楽しいのなんの、ついつい長居しちゃいます。さて、徳川家ゆかりの鳳来寺で東海自然歩道から離れ、コースは終盤にかつての木材輸送に使われた豊橋鉄道田口線の廃線跡をなぞります。

途中にトンネルがいくつも。ヘッデンつけての森の中の隧道を駆け抜けるなんて、ちょっと冒険気分、他では体験できないと思うな。 いかがでしょう?10周年記念大会70㎞に出場なんてのは。

観光と木材輸送で利用された豊橋鉄道田口線の廃線跡、そのトンネルもレースコースです。ここを過ぎれば2㎞ほどでフィニッシュ。

コースマップ

今回は半分の35㎞コース。とはいえ急峻な上り下りが続いて走り応えは十分。完走率は76.9%、5時間を切ってフィニッシュしたのは1位、2位のふたりだけでした。10周年記念大会(70km)はスタートが北に35kmぶん延びる予定です。

『奥三河トレイルランニングレース』東海自然歩道開通50周年の2025年、新たな70kmの大会が開催される予定です。詳細はこちらを。

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GPSデータは「.gpx」形式です。GPS時計各ブランドのアプリで読み込めます。GPS時計がなくてもスマートフォンの地図アプリを使ってダウンロードできるし、「Googleマップ」を開いて「マイマップ」に取り込むこともできます。また、「.gpx」形式はMacアプリの「トレイルノート」で開いて編集することができます。

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