ウチサカさんのトレイル案内。東京都[赤ぼっこ]
トレイルランニングのシーンを黎明期から取材してきたレジェンドエディター・内坂庸夫さんが、さまざまなトレイルをランナーの視点で紹介。コースのGPSデータも公開中!
取材・文/内坂庸夫 撮影/石原敦志 トレイルランナー/山下晃和
ウチサカさんってこんな人
赤ぼっこと屋上露天風呂。
夕暮れが早いこの時期、遠くに行くとそのアクセスに時間をとられて、大事な山遊びの時間が少なくなってしまいます。そして、もうひとつ。遠くない、つまり本気の山々が始まるその手前のゆるい丘の並びが、初心者ランナーにはうれしいです。
たとえば、奥多摩の入り口、JR青梅線宮ノ平駅(下り青梅駅のひとつ先)から走り出す「赤ぼっこ」。かんたんに絶景を楽しめるし、旧二ツ塚峠からは広くて安心安全そして快適なトレイルが、ちょうどいい下りの斜度で、ずーっと続きます。
ラン後の温泉も楽しむなら、途中から舗装路になっちゃうけど、河辺駅(下り青梅駅のふたつ手前)まで走って行けちゃいます。 さあ行くよ。記事下のGPSのDLをお忘れなく。
駅前から青梅街道を進んで最初の信号を左へ、和田橋で多摩川を渡ります。都道45号に突き当たるので右に、すぐの梅ヶ谷峠交差点を左折です。この角が和田稲荷神社、つまりお稲荷さんを左にまわり込むってこと。そしてどんどん進むと住宅地の脇から土の道になって森の奥へ続いてゆきます、宮ノ平駅から2kmも走らないうちにトレイルが始まります。
うっそうとした森をじわじわ上ってちょっとした広場、そのまま進むと最初の山が要害山。そしてその先で「天狗岩」のサインがあるので、示す通りに進みます。
おお、でっかい岩がございます、岩の上に登りましょう。コースに戻ってすぐがお目当ての「赤ぼっこ」。さあ、ごらんの通りの大眺望、ここはいつ来ても気持ちいいものです。
この「赤ぼっこ」、この日は子供たちがお弁当を広げていましたよ。もうこの先は下るだけ。長く、楽しく、ラクチンに走れます。 シングルトラックの気持ちのいい下り、右側に産廃処理施設のフェンスがあらわれてきたら、そろそろ馬引沢峠です。
峠といっても林道との三叉路、この先は分岐が多いのでGPSを確認しつつ進みましょう、アップダウンの先に旧二ツ塚峠です。 ここで釜の淵公園・天祖神社方面に。この先は幅広トレイルでますます走りやすいです。途中で墓地公園を経由して天祖神社、ここで街に下ります。
参道石段下の秋川街道を左に進めば1.8kmで青梅駅、横断して奥に進めば、3kmで屋上の露天風呂があまりに素敵な駅前〈河辺温泉梅の湯〉の河辺駅に到着です。 電車にふた駅乗るのも面倒なので、ここまま河辺駅に進んじゃいましょう。温泉まで全行程12kmです。
コースマップ
晩秋にふさわしく温泉目当てのトレラン、山からそのままGO!なので、最後の舗装路区間が3kmとちょい長です。河辺温泉梅の湯(http://kabeonsen-umenoyu.com/)。河辺駅北口すぐのビルの中。お風呂に興味がない方は天祖神社から青梅駅にお進みください。
GPSダウンロードはこちら!
GPSデータは「.gpx」形式です。GPS時計各ブランドのアプリで読み込めます。GPS時計がなくてもスマートフォンの地図アプリを使ってダウンロードできるし、「Googleマップ」を開いて「マイマップ」に取り込むこともできます。また、「.gpx」形式はMacアプリの「トレイルノート」で開いて編集することができます。