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タンパク質と、何が同じで、どう違う?ジェーン・スーと〈味の素(株)〉社員が語るアミノ酸のこと。
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睡眠前のアミノ酸摂取が質の高い睡眠につながっている?味の素(株)の睡眠のプロ、近澤絵里菜さんとアミノ酸と睡眠の関係を、ひもとこう。
近澤絵里菜さん
ちかさわ・えりな/味の素(株)スポーツ&ヘルスニュートリション部。睡眠改善インストラクター。現代人が抱える睡眠の悩みに対して、アミノ酸を活用した製品の企画開発を担当するプロフェッショナル。
「睡眠は、脳やカラダの休養、疲労感の回復、感情の整理など、心身の健康維持に重要な役割があります」
と語るのは味の素(株)の睡眠のプロ、近澤絵里菜さん。
「ぐっすり眠れなくなる原因のひとつに、脳のリズム中枢の不調が挙げられます。その結果、じゅうぶんに寝た感じがせず、脳もカラダも休めていないと感じてしまいます」
ここ数年、睡眠に大きな注目が集まっているのは、ご存じの通り。
「睡眠の質を上げる=生活の質もよくなる、と考える人が増えました。
味の素(株)では20年以上にわたって睡眠研究を続けています。研究を開始した当初に比べ、最近では〝ぐっすり眠れない不快感への対処〟や〝もっと睡眠の質を上げたい〟というニーズが増えています」
さらに近年は、年齢の幅も広がっているのだとか。
「以前は、シニアの方の睡眠の悩みを伺うことが多かったのですが、最近では、働き世代で〝ストレスで眠れない〟という方も増えています。〝寝床スマホ〟も問題です。スマホの光が、脳のリズム中枢を狂わせ、睡眠に悪影響を与えています」
理想的なのは、寝入り始めの睡眠ステージが深く、徐々に浅い波を描きながら朝を迎える、下のグラフのような睡眠だとか。
就寝前にグリシンというアミノ酸を摂取することで、カラダの深部体温が下がり、寝入り端の深い眠り(徐波睡眠)が、速やかに、そして深くなることが知られている。
「朝にすっきり目覚める〝熟眠感〟を体感することが重要です。そのためにも、リズムのよい波の形に加えて、睡眠ステージの深さ(=深睡眠の量)を得ることが大切です。私たちの研究では、グリシンというアミノ酸が深睡眠によい影響を与えることが分かっています」
睡眠前にグリシンを摂ることで、約2倍の速さで深睡眠に到達するというデータもあるのだとか。
「グリシンはカラダ内部の体温を下げる方向へ導いてくれます。しかし、そもそも緊張やストレスで眠れない方は、まずは副交感神経を優位にし、心身ともに〝お休みモード〟に入れるようにすることが大事です」
そんな時に役に立つのが、ストレス緩和の機能があるGABA(ギャバ)というアミノ酸。近澤さんは、忙しくてリラックスできないときは、GABAを利用するのもよいと語る。
「注意したいのは、眠る直前の熱いシャワーやお酒です。アルコールを摂ると、その分解のために睡眠が浅くなります。ぐっすりよい睡眠を得たい方は、寝る前のお酒を控えることが大切です」
悪酔いや二日酔いの原因は、肝臓によるアルコール分解のキャパオーバーといわれている。アルコール分解を促すことで知られるアミノ酸が、アラニンとグルタミンだ。
近澤さんが薦めるのはアミノ酸での賢いケア。
「アルコールの分解を促すアラニンやグルタミンというアミノ酸も活用されています。ぐっすり眠って、翌朝すっきり起きて回復すれば、イキイキとした一日を過ごせると思います。自分に合ったケアを上手に取り入れ、睡眠の質を高めてほしいと願っています」
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取材・文・編集/大田原 透 撮影/小川朋央
初出『Tarzan』No.888・2024年9月26日発売