ウチサカさんのトレイル案内。 山梨県[梁川〜四方津]
トレイルランニングのシーンを黎明期から取材してきたレジェンドエディター・内坂庸夫さんが、さまざまなトレイルをランナーの視点で紹介。コースのGPSデータも公開中!
取材・文/内坂庸夫 撮影/石原敦志 トレイルランナー/山下晃和
ウチサカさんってこんな人
梁川〜四方津トレイル。
昭文社の『山と高原地図 高尾・陣馬』。関東のトレイルランナーならきっとお持ちでしょう、表(おもて)面を開くと、あれ、タイトルのわりには高尾の山域が思ったより小さいじゃん(裏面に拡大版があります)。
それより表面のど真ん中、東西を貫くJR中央本線の北と南に、特に相模湖駅から先に、たくさんの山が、楽しそうな尾根があるじゃん。知ったのは20年近く前のこと。
そして、その表面トレイルをいくつか紹介しているけど、この梁川(やながわ)〜四方津(しおつ)トレイルも大好きなコースのひとつです。渓流あり、眺望あり、尾根ランあり、快走ダウンヒルありの盛りだくさん。
だけど距離は17km、アップダウンも多く、標高差累積は949mと、なかなかの山行になります。なので必ず仲間と出かけること、装備(ウェア、水とフード、ヘッドライトなど)をしっかり、そして早い時刻にスタートしましょう。撮影しながらですけど、この前は駅~駅で5時間ほどかかりましたから。さあ行くよ、GPSをお忘れなく。
スタートはJR中央本線、高尾駅から5つ目の梁川駅です。桂川を渡って舗装路を15分くらいで倉岳山登山口。サインは道の左側、トレイルは右側です。月夜根沢というまるでゴッホの絵のような名前の渓流に沿って、立野峠までじわじわ上ります。
この上りは1時間ちょっと、渓谷美の中を進みます、楽しいです。立野峠で尾根に出たら、西の倉岳山には行かず、東の寺下峠、大地峠を目ざします。
さあ、ここからアップダウン満載、尾根ランの始まり。立野峠から鳥屋山、舟山、そして寺下峠までをひと区切りとしましょうか、上り下りを繰り返して、1時間半くらいでした。
そしてラスボス(行けばわかります)の矢平山をやっつければ、もう上りはありません(ちょっとウソ)。
この尾根ランのおもしろいところは、ほんとに尾根が東西に延びているため、トレイルの右(南)と左(北)は日なたと日陰、植生が異なるんです。そして足元はふわふわ落ち葉の広いトレイルだったり、ごろごろ石、しまいには両手を使った岩登りもあったりの千変万化。
さあ、矢平山から大地峠へ、そして休憩所跡までは分岐が多いのでGPSとにらめっこです。ぽんと飛び出た舗装林道を渡るとそこが休憩所跡です。
ここからはどどーんの下り、川合峠そして四方津駅までぜーんぶ下りです、楽しいよー。足元注意、安全快走で四方津駅まで1時間くらいでした。みなさんもぜひ。
コースマップ
JR中央本線と平行する尾根に上がり下りるコース。その東西尾根はなかなかのアップダウン、のんびり進みましょう。ごほうびの四方津駅ダウンヒルのために足を残しておきましょう。エスケープはナシ、17kmと距離が長いので装備を万全に、活動時間にゆとりを。
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GPSデータは「.gpx」形式です。GPS時計各ブランドのアプリで読み込めます。GPS時計がなくてもスマートフォンの地図アプリを使ってダウンロードできるし、「グーグルマップ」を開いて「マイマップ」に取り込むこともできます。また、「.gpx」形式はMacアプリの「トレイルノート」で開いて編集することができます。
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