ウチサカさんのトレイル案内。 神奈川県[渋沢丘陵]
トレイルランニングのシーンを黎明期から取材してきたレジェンドエディター・内坂庸夫さんが、さまざまなトレイルをランナーの視点で紹介。コースのGPSデータも公開中!
取材・文/内坂庸夫 撮影/石原敦志 トレイルランナー/山下晃和
ウチサカさんってこんな人
渋沢丘陵トレイル
今回は舗装路しか走ったことのない人が、「わあ、トレランっておもしろいな!」と、のめり込んじゃうトレラン体験トレイル「渋沢丘陵」。友達にトレラン未経験の人がいたら、ぜひ連れ出してやってください。もちろん、トレランのベテランさんも楽しめます、ご安心を。
渋沢丘陵は丹沢山塊を望む秦野盆地の太平洋側の縁。ゆるゆると丘の連なりのてっぺんをなぞります。周辺よりちょっと高い位置にある小道、北に丹沢の山々、南には、え!? 相模湾と真鶴岬が望めます。
さあ行くよ、今回は街の中も通ります、GPSデータを電話や時計にDLしておきましょう。
小田急小田原線秦野駅の隣、渋沢駅からスタートです。まずは丘陵の西の端、頭高山(ずっこうやま)を目ざします。しばらくは舗装路坂道、千村配水所で南に(左折)。
すると春はチューリップで有名な泉蔵寺、その先に渋沢丘陵の尾根道分岐です。そこを西へ(右折)、すぐに頭高山入り口です。山頂直下の周回道をまわり込んで山頂の広場へ、なかなかのビューです。
戻りはウッドチップを敷き詰めたふっかふかのトレイルを下ります。さっきの尾根道分岐に戻って、いよいよ渋沢丘陵に入りましょう。 この先は舗装路とトレイルが混在します、舗装路ランナーは安心かも。
八重桜(花びらの塩漬けが地元名物)が立ち並ぶ一角を過ぎると、北(左手)に丹沢の山々がどどーん、少し先に「畑の展望台」、丘陵感にあふれています。
さあ、次はコースを外れて「八国見山」へ進みます。え、こんなところを行くの!? トレラン未経験者は驚くかもしれない薮だらけの小道。はい、こんなところを行くんです。
八国見山は319mとたいした山じゃないけど、山頂を越えた曲がり角で真鶴岬が見えちゃうから驚きです。さらりと丘陵コースに戻りましょう。
続けて薄暗い狭いV字の道やら、右手が開けて相模湾が望める絶景トレイルやら、盛りだくさんです。
そして関東大震災の際の地滑りで、川がせき止められてできた震生湖です、たくさんの釣り人がいましたよ。 ここまででおよそ13km、トレラン未経験者は「長いなあ」、と思うかもしれないけど、大丈夫。
たいした上り下りなし、ラクチンだと思うな。あとは秦野駅に向けて住宅街を抜けるだけです。 駅手前の今泉名水桜公園はぜひお立ち寄りください。丹沢山塊に降った雨が長い時を経て、秦野盆地へ、その一部がここに湧き出ています。きれいなお池、春は桜の名所です。
コースマップ
秦野駅のひとつ先の渋沢駅からスタート、丘をつないだ道を通って秦野駅に戻ります。距離は16kmちょい、標高差累積は311m。ラクチンです。そうそう、秦野駅近くに日帰り温泉あります。
GPSダウンロードはこちら!
GPSデータは「.gpx」形式です。GPS時計各ブランドのアプリで読み込めます。GPS時計がなくてもスマートフォンの地図アプリを使ってダウンロードできるし、「グーグルマップ」を開いて「マイマップ」に取り込むこともできます。また、「.gpx」形式はMacアプリの「トレイルノート」で開いて編集することができます。
Facebookでも情報発信中!
雑誌『Tarzan』の連載「ターザン トレイルズ」はFacebookとも連動して、トレイルの紹介を行なっています。みなさんからのコメント、メッセージ待ってまーす。