壮大な絶景など眼中にナシ! スイス軍の兵士能力テストが起源の山岳スキーレース

世界のフィットネスの話題をお伝えする「WORLD FITNESS NEWS」。今回は、スイス軍の兵士能力テストが起源の山岳スキーレース『PDG(Patrouille des Glaciers)』について。

edit: Takashi Osanai

初出『Tarzan』No.876・2024年3月21日発売

PDG Patrouille des Glaciers

壮大な絶景など眼中にナシ! 超過酷な山岳スキーレース

第二次世界大戦中の1943年に始まったスイス軍の兵士能力テストが起源の山岳スキーレース『PDG(Patrouille des Glaciers)』。徐々に注目も高まり、近年は参加枠を1800チーム(1チーム3人制)にまで拡大。国内外の軍のパトロール隊に一般参加者も交えて隔年開催し、今年も4月17~21日に行われる。

PDG Patrouille des Glaciers

SWISS ARMY FORCES

“軍による訓練”がルーツなだけに、高級リゾートのツェルマットからヴェルビエまで、標高4000m前後を53km走破するなど設定コースはまさに過酷。ところどころで岩が露出し、アイシーな場所もあり、さらには空気が非常に薄い中を仲間と行軍する形で登り、滑り、ゴールを目指していく。

PDG Patrouille des Glaciers

標高2000m前後を27km走るショートコースも用意。スイス軍の兵士、海外の軍の兵士、民間のパトロール隊など数種類のカテゴリーが設けられて開催される。

タイムレース制なので、とにかく早くゴールにたどり着いたチームがウィナーに。名峰の連なるアルプスがコースだが、周辺の絶景を楽しむ余裕はなし。超絶ストイックなレースなのだ。

WRITER / COORDINATOR

URAE YUMIKO/東京都出身、ベルリン在住。ヨーロッパ各地のライフスタイルやデザイン、アートに関する取材や執筆を行う。現在発酵食品にハマリ中。