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個別性の原則って?クイズで学ぶ“トレーニングの原則”【後編】

ストレングス学園

カラダ作りに関する知識を深める「ストレングス学園」。前回に引き続き、トレーニングを安全かつ効果的に行うために意識したい原則について解説しよう。

問1. トレーニングを始める最初のうちに適した負荷はどの程度か?

  1. 低負荷
  2. 中程度の負荷
  3. 高負荷

トレーニングの効果を上げるうえでは三日坊主でなく、一定期間は継続して行うことが必要。これを「反復性の原則」と言うが、その具体的な理由を以下に解説していく。

例えばスポーツに置き換えた場合だと、初めて行う動きが分からなかったり、うまくできなかったりすることが多い。だが、これを何度も繰り返すことによって、頭で考えず、自然とカラダが動くようになる

そしてこれは、トレーニングについても同様に言えること。筋肉を強化するうえでもカラダがその動きを覚えてこそ、初めて十分な効果が発揮されるのだ。忙しくてトレーニング時間が確保できない場合は1セットだけでも構わないので、継続性を最優先するように心がけたい

一方でトレーニング初期に陥りやすいミスに、張り切って負荷の高いトレーニングをしがちなことがある。しかしカラダが動きを覚えていないと徐々にドロップアウトするケースが多いばかりか、ケガのリスクも高まる。

そのため最初は無理なくできる範囲の低負荷から始め、正しい姿勢やフォームでゆっくり行うように意識することが重要だ。よって問いの答えは①低負荷

トレーニングできない日が続くなら、1セットだけでもやっておいたほうが効果的だ。ストイックになりすぎる必要はないが「継続は力なり」を心しておきたい。

問2. 自分に適したトレーニングを理解するうえで必要な原則は?

  1. 意識性の原則
  2. 漸進性の原則
  3. 反復性の原則
  4. 個別性の原則

トレーニングを行ううえで、何となくメニューをこなすだけの人は意外なほど多い。だが重要なのは、自分に適したトレーニングを理解して行うこと。これを「個別性の原則」と言い、問いの答えでは④に該当する。

例えば、全身を満遍なく鍛えるトレーニングの場合。一般的に基本となるのは、まず上半身を鍛え、次に下半身、そして体幹という順序とされる。だが一方で、例えば腰痛がある人の場合では話が別。

腰への負担となるリスクは最小限にとどめるためにも、まずは体幹トレーニングを行ったうえで、下半身、上半身の順に鍛えた方がより効果的と言えるのだ。

これは、パーツごとのトレーニングでも同じこと。例えば猫背の人が上半身トレを行う場合、前かがみ姿勢では正しいフォームで行いづらいだけでなく、カラダを痛める可能性もある。

そのため、まずは前側の大胸筋を鍛えるより、広背筋や脊柱起立筋など背中側の筋肉を先に鍛えた方がトレーニング効果は高く、猫背の改善も期待できるのだ。

ケガを防ぐためにも、今の自分のカラダを知り、その特徴に合ったトレーニング方法を見極めることが重要。

今の自分のカラダの特性を理解して、それに適した方法を見つけ出すことを常に意識したい。

取材・文/オカモトノブコ イラストレーション/モリタクマ 監修/齊藤邦秀(ウェルネススポーツ代表)

初出『Tarzan』No.861・2023年7月20日発売

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