鍛えるシェフの筋肉レシピ:鶏胸肉の水炊き鍋&鶏皮の中華風サラダ
自身もトレーニングを行う“鍛えるシェフ”直伝の料理を紹介する「美味い筋肉レシピ」シリーズ。今回は〈ブロシェット ナミオカ〉オーナーシェフ・浪岡誠之さんに教えてもらった「鶏胸肉の水炊き鍋&鶏皮の中華風サラダ」。
photos: Chihiro Oshima text: Noriko Ozawa nutrition supervision: Reiko Kawamura
初出『Tarzan』No.852・2023年3月9日発売
浪岡誠之さん
教えてくれた人
〈ブロシェット ナミオカ〉オーナーシェフ。名古屋コーチンの焼き鳥専門店を経て、2012年独立。20年、入谷に移転し現店開店。〈稲垣種鶏場〉の純系名古屋コーチンを、紀州備長炭で焼く焼き鳥のコースが人気。
シーズン中は毎週滑りに行くという、スノボ歴12年の〈ブロシェット ナミオカ〉の浪岡誠之さん。筋トレ民御用達の鶏胸肉をおいしく&皮もヘルシーに有効利用して食べ切るレシピを教わった。
「鶏胸肉は火の入れ方で味が左右されます。鍋のときは削ぎ切りにし、砂糖で揉み、片栗粉をつける下処理をしてから熱湯をかけて湯煎に。あとから鍋に加えて温める程度で食べればしっとり柔らか」
胸肉の皮は水炊き鍋のダシにしたものを、中華風サラダに活用。
「さらに脂を落とすために、フライパンで焼いてカリカリに。サラダのいいアクセントになります」
鶏胸肉の水炊き鍋
材料(1人分)
- 鶏胸肉(皮は外しておく)…120g
- 砂糖…小さじ1
- 片栗粉…大さじ3〜4
- キャベツ(大きめの乱切り)…4枚程度
- ニラ(5cmほどに切る)…1/2束
- ゴボウ(細めの乱切りにし、水にさらしアクを取る)…1/2本
- 水…2カップ
- 顆粒チキンコンソメ…大さじ1/2分(塩で代用も可)
- ポン酢…大さじ2+小さじ2
- みりん…大さじ1
- 卵…1個
作り方
- 胸肉は線維に沿って厚めの削ぎ切りにし、砂糖をまぶして10分程度置く。
- 鍋に水、コンソメ、胸肉の皮もダシとして入れて火にかける。沸騰したら弱火にして10分煮て、皮のみ取り出す(皮は「鶏皮の中華風サラダ」に利用)。
- 1の両面に片栗粉をまぶす。バットに並べ、沸騰させた熱湯(分量外)を上からかけ、ラップをして溜まった湯に30秒ほど浸したら、一度ひっくり返してまたラップをかけて30秒置き、両面に熱を通す。取り出して水を切る。
- 水炊き用鍋にキャベツ、ニラ、ゴボウ、2を入れて煮る。火が通ったら3の胸肉も加えて温める。タレ用器にポン酢とみりんを合わせ、卵を割り入れる。
ポイント
栄養ポイントはココ!
鶏胸肉は、疲労回復を早めるとされる抗酸化作用のあるイミダゾールペプチド豊富。また鍋なら野菜も摂れますね。卵入りのタレも注目。卵黄はビタミンAやEが多く栄養価が高いうえ、食べたときの満足感もUPします。 by 管理栄養士・河村玲子さん
鶏皮の中華風サラダ
材料(1人分)
- 鶏皮…1枚分程度(「鶏胸肉の水炊き鍋」で使用したものを利用)
- 切り干し大根(乾燥)…15g
- キュウリ(千切り)…1/3本
- ニンジン(千切り)…2cm程度
- 塩…小さじ1/4
- [A]
- ダシ汁…大さじ1+小さじ2(湯25mLで和風ダシ小さじ1/8を溶かしても)
- 酢…小さじ2
- ゴマ油…大さじ1/2
- 醬油…大さじ1/2
- 砂糖…小さじ1弱
- ゴマ…中さじ1
作り方
- フッ素樹脂加工のフライパンに鶏皮を置き、上から蓋で押さえつけながら両面に焼き色がつくまで焼く(9分ほどが目安。途中、出た脂は拭き取る)。
- 切り干し大根は水洗いし、水は絞らずそのままザルに上げておく。
- キュウリとニンジンは塩をまぶして10分置いたら、水気を絞る。
- 調味料の材料[A]をボウルで合わせる。水を切った2を入れて先に和え、さらに3を加え和えて30分ほど置く。
- 4を器に盛り、細切りにした1を上から散らす。
ポイント
栄養ポイントはココ!
トレーニング中で脂質が気になるときは、この鶏皮をカリカリに焼いて徹底的に脂を落とす方法が○。サラダに使った切り干し大根は、栄養的にもうれしい食材。カルシウム、鉄、食物繊維が手軽に効率よく摂れます。 by 管理栄養士・河村玲子さん