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【棚橋弘至・連載】第23回:逸材のカラダを作る、脳内筋肉会議を公開

棚橋弘至選手

©️新日本プロレス

新日本プロレス「100年に一人の逸材」棚橋弘至が綴る、大胸筋のように厚く、起立筋の溝のように深い筋肉コラム。第23回のテーマは「理想を叶えるために重要な“脳内筋トレ”」について。

イメージするか、否かが分かれ道!?

トレーニングの楽しみの1つ。それは「今日はどこをやろっかなー♪」と考えたり、イメージを膨らませている時間ではないでしょうか?そして、これは楽しいだけではなく、実はとても、いや、すごく重要だったりします。

例えば胸。大きく張り出しクッキリ輪郭が出ている大胸筋をイメージします。好きなボディビルダーでもよいし、ケンシロウや悟空でもよいです(笑)。

そして自然と考えます。「どうやったらあんな胸になるのか?」と。

はい!ここですね。この過程を経てトレーニングするのと、そうでないのとでは、結果、大きく差が出てくるように思います。

では、さっそく僕の頭の中を見ていきましょう。

逸材の脳内筋肉会議

『大胸筋を大きくしたいなぁ』

→ やはり、全体的にスケール感を出すには、高重量のベンチプレスでしょ!

→ でも、大胸筋上部が、やや弱いので、インクラインベンチプレスから始めようか…

→ いや、でもなぁ、インクラインを先にやってしまうと、エネルギーを使ってしまって、そのあとのベンチプレスで、重いのをあげられなくなってしまうしなぁ。

→ よし!じゃあ、今日はベンチプレスやって、インクラインベンチやな!

『次は大胸筋下部!』

→ ケーブルクロスオーバーか、ディプスか…

→ ディプスは三頭筋にもかなり効いてしまうので、ケーブルクロスオーバーかな…

『最後は大胸筋の広がりもつけたい…』

→ となると、フライ系の種目もやっておかないと。

→ ダンベルフライ?ケーブルフライ?ペックフライフライ?

→ ダンベルフライが1番効くけれども、胸の広がりと収縮を1番感じやすいペックフライにしよう!

→ ペックフライは丁寧にストレッチポジションでしっかり大胸筋を広げて、収縮させて2秒止めて、と。

『そして、次回の胸トレーニングもイメージする』

→ 今回はベンチプレスで攻めるので、じゃ、次はダンベル系で攻めようかな…

→ ダンベルプレスはベンチプレスよりも、より大胸筋を収縮させられるからいいよね♪

→ ダンベルプレスから始めるとした、4セット?5セット?4セット目をMAXにして、6回狙いで、5セット目は80%の重さで6〜12回狙おう。

『さらに、長年の課題である大胸筋のアウトラインをもっとクッキリ出したいなぁ!』

→ アウトラインはディプスか、デクラインのダンベルプレスか…

→ でも、デクラインのベンチ台は大きなゴールドジム行かないと無いしなぁ。

→ じゃ、ディプスで♪

→ たまには同じメニューでも逆からやってみるのも刺激が変わるかもしれない!

→ いきなりケーブルクロスオーバーをやってからペックフライ、そしてインクラインベンチからのベンチプレス。

→ 筋肉が追い込まれた状態でのベンチプレスはキツイけれども、ドロップセットでさらに追い込みしよう!

…という感じでトレーニングを始める前にこういったことが脳内で起きております。まさに、脳筋(脳みそまで筋肉)。

目標とブリッジは高い方がいい!

しかしながら、トレーニングをイメージすること。そして、そのイメージ通りにできるかどうかはとても重要なこと。皆さんもぜひ、脳内筋トレも挑戦してみてください。

あと、イメージといえばトレーニング内容も大切なのですが、もっと大切なのは【なりたいカラダ=目標】を決めてイメージすることです。

僕は若手の頃、ドリアン・イェーツ、ナッサー・エルザバディー、ショーン・レイ、ケビン・レブローニなどのプロボディービルダーのポスターを寮の部屋の壁に貼りまくっていたのはそのためです。

まだまだ、彼らのようなカラダにはなれていませんが…「目標とブリッジは高い方がいい!」ということで、今年こそは逸材ボディの最終形態をみせたいなぁ…。

棚橋弘至

たなはし・ひろし/1976年生まれ。新日本プロレス所属。立命館大学法学部卒業後、1999年デビュー。低迷期にあった同団体をV字回復に導き、昨今のプロレスブームをリング内外の活動で支える。

本連載『モテ筋肉でいいじゃないか』は毎月・第2金曜日に公開予定。次回は、2023年3月10日に公開予定です。

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