高見奈央、ラケットスポーツ「クロスミントン」で全力スマッシュ!
読者投票で選ばれたフィットネスジェーンこと高見奈央さん。11回目のチャレンジはニュータイプのラケットスポーツ、クロスミントン。初めて聞く人も多いと思うけど、いったいどんなスポーツなのか? そして初体験でもマスターできるのか…。いざ、チャレンジ!
取材・文/黒田創 撮影/大内カオリ スタイリスト/高島聖子
ラケットスポーツのいいとこ取り!クロスミントンに初挑戦
とある体育館を訪れた高見さん。フロアにはロープで形作られた正方形のコートが間隔をあけて設置されている。この見慣れない形のコートを使って行われるラケットスポーツが今回、高見さんが挑戦する「クロスミントン」。
「クロスミントンは2001年にドイツで生まれた、テニスとバドミントン、ラケットボールの良さを掛け合わせたスポーツです」そう話すのはクロスミントン日本代表の西村昭彦選手。今回は同じく日本代表の阿部優理菜選手が一緒に指導してくれることに。
2人は2022年に行われた世界選手権で男子シングルス、女子シングルスでともに初優勝。2人で組んだミックスダブルスでは前回大会に続き連覇を果たし話題になった。日本はもちろん世界レベルでもトッププレーヤーだ。
「ルールはシンプルで、バドミントンのシャトルをひとまわり小さくした形状のスピーダーをプレーヤー同士が打ち合い、相手コートに落とすと得点になります。
テニスやバドミントンと異なるのは、互いのコートの間にネットがない点。コートは5.5メートル四方の広さで、ネットがない代わりにコートの間隔が12.8メートルあります。ゲームは1セット16点先取で、先に2セットを取ったほうが勝ちになります」(西村選手)
「ということは、ネットに引っかかる心配がないのでバンバン打ち合うことができるんですね。面白そう!」(高見さん)
「ネットを気にせず思い切り打てるし、スピーダーはその名の通り結構スピードが出るのがクロスミントンの一番の魅力。これがストレス発散に最適なんです。また風に流されにくいので、屋外でも途切れることなくラリーを続けられます。
ラケットの操作は意外と簡単なので、ある程度練習すれば打ち合うことができる。初心者でもすぐに楽しめますよ」(阿部選手)
まずは基本のスイングから
さっそくラケットを持ってみる高見さん。
「すごく持ちやすいし振り抜きやすいですね。あとラケットの柄の方までガットが広く張ってあるので、ちゃんと当たりそう!」
では、スイング練習からスタート!
振る感覚を掴んだら、まずは基本のスイングで阿部選手相手にスピーダーを打ってみることに。ちゃんと打ち返せるかな?
最初からポーン、ポーンとラリーが続いてご満悦の高見さん。
「感覚さえつかんでしまえばスムーズに打ち返せますね」
飲み込みの早い高見さんに、阿部選手からアドバイスが。
「ネットがないので、できるだけ低いボールで相手のコートに落とすのが点をとるポイント。逆にスピーダーを高く打ち上げてしまうと相手のチャンスボールになるので、うまく反応しつつ強いボールを打ち込むよう意識してください。
難しめの球を強く打ち返すには、なるべくスピーダーが来る場所まで走って移動して手元でしっかりヒットさせること。腕を伸ばすとどうしてもフライ気味になってしまいます」
「低いボールを打つにはうまくスナップを利かせましょう」と西村選手からも的確なアドバイスが。
試合に向けてスマッシュとサーブを練習!
次第に距離感も掴めてきて、確実に相手コート内に返せるようになってきた。続いてはスピーダーを使ってサーブとスマッシュの実践練習に。
「上からボールを投げるイメージで打ち込むと、強く相手の前に落ちるサーブやスマッシュになります」(西村選手)
続いて、下からのサーブを練習。
いざ! ダブルスゲームに挑戦
だんだん慣れてきた高見さん。ここからは同じチームで練習をする志賀花恵さんも交えて2対2のダブルスゲーム。さて、練習の成果を発揮できるかな?
今度はペアを変えて西村選手と一緒にダブルス。高見さんのサーブからゲームスタート!
試合終了。お疲れ様でした! 最後はみんなでラケットタッチ。
初体験のクロスミントンでダブルスゲームまで経験した高見さん。汗を拭き拭き感想をひとこと!
「むちゃくちゃスカッとしました! 何より思い切り振ることができるし、スピーダーが相手のコートに入るとやった!という気分になれます。スピードが出るので、ラリーが続くとバトルしているような感覚になれる。スピーダーが跳ぶときに出る“ヒュ~ッ ヒュ~ッ”って音色もテンションが上がりますよね。
最初はコートが狭いのかな? と思ったけど全然そんなことはなくて、前後左右に動き回れるのでいい有酸素運動になりました。あとラケットを素早く振る分、捻りの動きが多いのでカラダもしっかり絞れそう!」
高見さんはとにかくフォームがきれいです、と阿部選手。
「運動神経がいいのでちゃんとボールに反応できるし、しっかり返せる。1日で基本が出来ていて驚きました。もう少し練習すれば大会にも出られると思います。
日本におけるクロスミントンの日本の競技人口はおよそ4千人。カテゴリが細かく分かれているので、ジュニアでもシニアでも、年齢や性別ごとに上位を狙うことができます。高見さんはもちろん、『ターザン』読者の方でも今から本気でやれば世界の舞台に立つチャンスがあるんです」(西村選手)
独特のスピード感と爽快感。初心者でも上達しやすいニュー・ラケットスポーツ。クロスミントンの魅力は、じわじわと広がる一方だ。
INFORMATION
日本クロスミントン協会
大会情報や詳細については日本クロスミントン協会ホームページを参照。選手が使うラケットは1~2万円台。通販サイトでラケットとスピーダーのおためしセットが5千円前後で販売されているので、初心者にはこちらもおすすめ。