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管理栄養士が語る井上尚弥の「内臓の強さ」と「栄養摂取術」

井上尚弥選手

井上尚弥選手/いのうえ・なおや 1993年生まれ。圧倒的な実力とボクシングスタイルでWBC、WBA、IBFの3団体統一王者に輝く(日本人初)。12月13日にはポール・バトラーと世界4団体王座統一戦を戦った。写真:©︎Akinori Ito

その実力から「モンスター」と呼ばれるボクシングの井上尚弥選手。食事指導を担当する管理栄養士に井上選手の栄養摂取術を聞いた。そこから見えてきた強さの秘訣、内臓の強靱ぶりとは。

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教えてくれた人:村野あずささん

むらの・あずさ 〈明治〉にて管理栄養士として活動。プロ野球、サッカー、ラグビー、陸上などのトップアスリートの栄養指導や幅広い層へのスポーツ栄養の普及に努める。現在は井上選手ほかスピードスケートの高木美帆選手らを担当。

効率的な栄養摂取で強いカラダを維持

ボクシングの井上尚弥選手の栄養指導を行うのが〈明治〉の管理栄養士、村野あずささんである。

「ボクサーは減量に挑みながら練習を重ね、必要な栄養を摂ってパワー、スピードやスタミナを維持しなければなりません。

栄養をカラダに取り込み、コンディションを保つには、栄養素の代謝および貯蔵、解毒、胆汁生成など重要な役割を持つ肝臓や、老廃物の排泄や水分、血圧、体液の調整機能などの役割を持つ腎臓が働かないとなりません。

選手によっては疲労や過度な減量により消化器官や内臓機能の働きが低下し、コンディションを崩すケースも多いなか、井上選手は計画的にウェイトコントロールを行い、強いカラダを維持しながらベストコンディションでリングに上がることができるのです」

試合までに無理なく5〜6kg戻す

普段から鉄分やミネラルを摂取し、造血や筋肉増強のために牛肉や魚介類を積極的に食べ、さらにリカバリーや栄養強化のために必要なプロテインも活用する井上選手。

「彼は減量も自分に合った方法を研究しています。食事量を減らしながら、栄養密度の高い食品を選んで摂取する。だから極限まで練習で追い込むことができるのだと思います」

驚くべきは試合前の計量後。バンタム級規定の53.5kgでパスすると、その直後から経口補水液糖質ジェルを補給し、水分とエネルギーの回復に努める。その後炭水化物中心のメニューを順番に食べ、夕飯はご飯焼き肉でパワーUP。1日で5~6kg体重を戻し、試合に挑む。

「過酷な減量後にこれだけしっかり食べられる選手はなかなかいません。胃腸はもちろん、肝臓、腎臓も含めた彼の内臓の強さには感心します」

井上選手の栄養摂取術

練習中や練習後は、糖質入りジェルやプロテインを活用

井上尚弥選手の栄養摂取

写真提供/明治

日頃から糖質ジェルプロテインを活用。牛乳やバナナ、オートミールにプロテインを加えることで、減量時不足しがちなタンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養強化に努める。

計量後は内臓の負担を考慮し、時間をかけしっかり食べる

井上尚弥選手減量後の食事

写真提供/明治

試合前計量をパスしたらすぐに経口補水液などでリカバリーを行い、時間をかけてうどん、雑炊など炭水化物中心の食事を摂る。1日で53.5kgから約59kgまで体重を戻して試合に挑む。

取材・文/黒田創

初出『Tarzan』No.847・2022年12月15日発売

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