噛めば噛むほど
よく嚙むことで過食を防ぐ
つゆだくの牛丼を飲むように食べる人、カレーは飲み物と豪語して憚らない人、おそらく内臓脂肪をたっぷり溜め込んでいると思われる。逆によく嚙んで食べる人は、おそらくメタボとは縁遠いはず。
というのは、食べ物を口にしてよく咀嚼することで脳にある咀嚼中枢が刺激され、神経ヒスタミンという物質が分泌される。この神経ヒスタミンが満腹中枢を刺激し、食べ過ぎを予防できるから。
また神経ヒスタミンが交感神経を活性化させ、内臓脂肪が消費されやすくなるともいわれているのだ。
朝食時の咀嚼が、インスリン分泌を増やす
北海道大学の研究によると、「朝の咀嚼は健康な若い被験者の食後の血糖代謝を高める」ことが分かったという。20代の男性被験者に朝8時と夜8時の2回、ごはんを食べてもらい、ひと口当たり10回と40回嚙んだ場合のインスリン分泌と血糖値の変動を調べたところ、朝の40回咀嚼でインスリンの分泌量が50%近く増え、血糖値の上昇率が低下したという。
過食を防ぐためには毎食、インスリン分泌を促すためにはとくに朝食時によく嚙んで食べる。最低でもひと口20回クリアすることを目標に。