階段や壁もギアだ!アウトドア自体重トレで動けるカラダに
自宅でのトレーニングは手軽な反面、スペースが限られている上、騒音など家族やご近所さんへの配慮が必要。そこでおすすめが、屋外で行うアウトドアトレーニング。自宅では憚られるような大きなジャンプ、ダッシュも全力でできる。屋外だからこそできる、全身に効く自体重トレを紹介していこう。
取材・文/黒田創 撮影/中島慶子 イラストレーション/森優
初出『Tarzan』No.837・2022年7月7日発売
吉見明浩さん
教えてくれた人
よしみ・あきひろ/元ラグビー選手のトレーナー。都内スポーツクラブを中心に活動中。YouTube『ヨシトレチャンネル』やTikTokでもトレーニングを発信。
屋外で普段できない大胆な動きを
「自宅、特に集合住宅だとちょっと弾んだだけでも下の階に響いたりするので、ジャンプ系の動きは躊躇してしまいがち。その点屋外ならばどんな動きをしても響きませんし、広いスペースの分、室内ではできない大きな動きも可能です」
そう話す吉見さんが提案するのが、段差や広場、階段や壁、塀を使ったメニューである。
「これらは全身を使った自体重トレーニング。各部位の協調性が問われますので、続けるうちに自然とカラダの使い方がうまくなります。また、有酸素運動の要素も含まれるので持久力アップにも効果的です」
ここがいい!
- 音や振動の問題がない
- カラダの協調性が上がる(自体重トレが多くなるので)
- 無料!
- マスクが外せる(距離を保てば)
ここに注意!
- 天気に左右されるので予定が組みにくい。虫対策も必要
- 公園ではあくまで子ども優先、早朝や夕方の利用者が少ない時に
- 荷物はしっかり管理して(できればノー荷物)
段差
ボックスジャンプ(10回×3セット)
膝の高さ程度の段差の前に立ち、両腕を振り勢いをつけて思い切りジャンプし、足を揃えて段上に着地。逆の動きで戻る。ジャンプが筋肉の瞬発力を高め、安定した着地のために腹筋や体幹が使われる。
広場
ウォーキングランジ
まっすぐ立ち、片足を大きく前へ踏み出す。そのまま腰を下ろし、続けて前足に体重をかけつつ、立ち上がるようにして後ろ足を前へ大きく踏み出す。2~3分続ける。下半身の鍛錬と全身のバランスアップに最適。
その場でジャンプ(15回×3セット)
正面を向き、背すじを伸ばしてまっすぐ立つ。次に軽く膝を曲げ、その場で軽く真上にジャンプ。同時にカラダを大きく伸び上がらせ、膝のクッションをうまく使いながら爪先から着地。続けると意外とキツい。基礎体力UPに。
スクワットジャンプ(10回×3セット)
まっすぐ立ち、足を肩幅に開く。次に腰を落とし、太腿が地面と平行になるまで落としたら全力で真上にジャンプ。腕を上げカラダを大きく伸び上がらせよう。膝を曲げながら着地。有酸素運動にもなる。
階段
上り階段ダッシュ&1段飛ばし(10~15段×3セット)
1段飛ばしで階段ダッシュ。背中を丸めず、上体をやや前傾させ腕を振りながら力強く段を蹴ろう。ダイナミックに全身を使うことで、大きな筋肉に加え、肩や股関節まわりの細かい筋肉も使われる。
階段ジャンプ(10~15段×3セット)
前後の幅が広めの階段の前に立ち、膝を曲げて腕を振り、勢いをつけてジャンプ。足を揃えて段上に着地。同じ動きで上段に進む。スクワットジャンプと似た動きだが、より推進力を高められる。
壁&塀
ウォールウォーク
壁の一番下に足裏をつける形で腕立て姿勢になり、カラダを一直線に。次に左右の足の位置を壁上に向かって移動させ、同時に手の位置を壁方向に進めていく。この動きが尻やハムストリングスのトレーニングになる。
逆L字ポーズ
ウォールウォークの動きをさらに進め、脚が地面と平行に、上半身が地面と垂直になった逆L字姿勢になったら一旦ストップ。10秒間キープしよう。この姿勢の保持が体幹や腕、肩まわりの細かい筋肉の強化につながる。
逆立ち
さらに手足を移動させ逆立ちに。10秒キープ。腕や肩、体幹や股関節まわり、背筋群などが鍛えられる。逆立ちは壁を上る方が姿勢を作りやすく部位に正しく効かせられる。逆の動きで元の位置に戻り、一連の動きを3回行う。