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【改善案付き】鍛えてるのに痩せない人のありがち6タイプ

トレーナーは見た! 脂肪燃焼成否の分かれ目

悲しいかな、脂肪燃焼のため頑張っているのにうまくいく人といかない人に分かれる。一体なぜ? ダイエッターのパーソナル指導実績に定評のあるトレーナーの経験談をもとに、成功の奥義を探る。

トレーナーの実体験に見る成功の秘訣

今回こそ贅肉を燃やす!そんな意気込みが、ダイエッターには大なり小なりあるものだが、全員が望んだ通り痩せられるとは限らないのが現実。

これから脂肪燃焼を狙う人は、何を心得ておくべきか? 痩せたい人を数知れず指導してきたトレーナーたちに教えを請おう

教えてくれた人

白戸拓也(しらと・たくや)/〈フージャース ウェルネス&スポーツ〉に所属。大学卒業後、大手フィットネスクラブに約30年在籍し、クラブマネージャーや教育担当を歴任する傍ら、エクササイズプログラムも多数開発している。本誌の特集ページも多数監修。

神戸貴宏(かんべ・たかひろ)/東京の品川、五反田に店舗がある〈Body Design Studio ASK〉の代表。NSCA-CPTやJCCA-ADVなどの資格を保持。ビジネスパーソンからアスリートまで幅広い層のクライアントを指導。本誌ではタレントの肉体改造企画なども担当。

寺田健太郎(てらだ・けんたろう)/バズーカ岡田さんが代表を務める〈アクティブリセット〉や〈スタジオバズーカ〉に所属。スポーツ協会公認アスレティックトレーナーやNSCA-CSCSなどの資格を保持。ボディビル出場歴も。柔道や水球などの代表チームも指導。

「最初に行う目標設定に納得できて、やるべきことをきちんと実践する人は基本的に失敗しません。つまりフィジカルとメンタル、両方のアプローチを怠らないことが大前提です」(白戸拓也さん)

メンタル的な充足感の大切さを、寺田健太郎さんも語る。

ダイエットを始めるとどうしても我慢が生じますが、それ以上にカラダの変化を楽しめるか。痩せづらい方の場合、なかなか変わらないことがストレスになり、途中で挫折してしまうケースも」

体質や性格、最適な方法は百人百様ゆえダイエットは難しい。

「とはいえその方と少し関われば、順調に成果が出そうかどうかトレーナーは分かるもの。その予感は外れません」(神戸貴宏さん)

そこで3人の経験談から共通して浮かんできた、成否が危うい実例を紹介。今のままでうまくいくか? いま一度自問を!

① 他人に言われ嫌々やっている人

他人に言われて嫌々筋トレする人

風呂上がり、上裸のオレを見た妻が一言。「トドみたい」。このままじゃ病気になるわよとジムに強引に入会させられた。最近受けた健康診断でもメタボ傾向とは言われたけどさ…ただでさえ忙しいのに。

改善案:無理やりでも目標設定を

課題意識がないとモチベーションも湧くはずがない。

「“とりあえずやっとくか”という気分だとやはりどこかで甘えが出るもの。ジムに通っていても会食で盛大に飲み食いしてしまうなど、すぐ除脂肪とはいきません」(寺田さん)

ただし運動習慣自体は健康にとって有意義。

「半年後の同窓会までに痩せる、でも何でもいい。誰かに言われて始めたとしても、自分なりに目的を作ることは脂肪燃焼を成功させるのに不可欠です」(神戸さん)

② 現実を見ず憧れのカラダを目指す人

現実を見ず憧れのカラダを目指す人

韓国人女性アイドルが最近モデルデビューして超イケてた。昔はぽっちゃりめだったのに今贅肉の影もないのは筋トレのおかげらしい。マジ尊敬。私も本気出してあんな美ボディになってみせる!

改善案:身近な目標も設けよう

「なりたいカラダの具体的なイメージがある人の方がうまくいきやすいです」(神戸さん)

ただし注意点が。

モデルや海外の人などの体型や数値を目指すのは相当大変。体脂肪を削りつつ筋肉で盛る必要があり時間がかかります。

最終的な目標にするのはかまわないので、まずは“体脂肪率を何%減らす”“体脂肪率を保ちつつ筋肉量を何kg増やす”というふうに小さな目標を複数立てるとモチベーションを保ちやすいです」(白戸さん)

③ 昔できた自分を追い求める人

昔できた自分を追い求める人

しかし俺も歳をとったな。20代の頃は腹もバキバキで浮き輪肉など皆無、ウェイトもガンガン挙げていた。当時のメニューに愚直に取り組めばきっと昔のカラダになる。そう信じてひたすらやるのみ。

改善案:違うやり方も模索して

歳を重ねればカラダに限らず、効く方法も変わる。

「20代は何もしなくても筋肉量も一定程度あるので、脂肪も燃えやすい。ただ運動習慣を持つことなく40代になると筋肉量はもちろん、体力自体が低下しているので同じ方法ではやはり難しいです」(寺田さん)

だが絶望するなかれ。

「反射神経は加齢で衰えがちですが、筋力や持久力は年齢にさほど影響されない。筋肉に与える刺激の量や種類を工夫すれば、カラダは変わります」(白戸さん)

④ 指示を無視してやりすぎてしまう人

指示を無視してやりすぎてしまう人

今日はなんだか調子いい!! トレーナーに言われたメニューは終わったけど、まだやれそうだから有酸素運動もやっちゃお。終わったらサラダで夕食にするか。ご飯は我慢。私、頑張ってる!

改善案:結局、ほどほどが一番

自分で判断をすると弊害が。

「体脂肪が気になる人は有酸素運動をやりすぎたり極端にカロリーを抑える傾向がありますが、これは逆効果。いずれも筋肉量の低下につながるうえに、フィジカル的にもストレスが溜まると代謝を下げるホルモン“コルチゾール”の分泌が過剰に。

また食欲に火をつけるホルモン“グレリン”の分泌も増えます。頑張りすぎる人ほど努力と成果が釣り合わないと挫折しがちなので“やりすぎ”は厳禁」(白戸さん)

⑤ 指示を聞かずに自己流でやってしまう人

指示を聞かずに自己流でやってしまう人

脂肪が落ちてカラダも仕上がってきた。もっと絞りたいけどトレーナーに教わった運動じゃ成果が出るのに時間かかりそう。もっと腑に落ちるメソッドをネットで見つけたから、そっちに切り替えるか。

改善案:自己流は時にリスキー

自己流でやれてしまう人は概して知識が豊富な人、といえよう。

「ただ正しい知識であってもその人のカラダがいい反応を示すかどうかは別の話で、その見極めは難しい。よって調べた情報を全て鵜呑みにせず、師事するトレーナーがいれば今やっていることにプラスしていいか確認を。

もちろん情報収集は利点もあり、理論を把握している人は我々の指導もロジカルに理解できる。柔軟に思考できると成果も出るはずです」(寺田さん)

⑥ 目的を見失って迷子になってしまう人

目的を見失って迷子になってしまう人

ダイエット始めて2週間。ヘルシーな食事はエサみたいだし、運動もツラすぎ。だけど変わった感じもしない。こんなに苦労してまで痩せたいの? ていうか、何で痩せたかったんだっけ。もーヤダ!

改善案:新たな目標設計を

当初はやる気満々だったのに、徐々にトーンダウン。

「慣れない運動や食事改善が辛すぎてどうでもよくなるのでしょう。でもダイエットは目標が肝心なので、見失ったら再度期限付きの目標を立てる

または毎日カラダを写真に撮り体型の変化に目を向ければモチベーションが上がることもあります。目標さえあればどんな人も成功すると確信しているので、始める前に必ず“なぜ脂肪燃焼したいか”を自分の中で明確に!」(神戸さん)

取材・文 / 門上奈央 イラストレーション /naotte

初出『Tarzan』No.835・2022年6月9日発売

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