岩塩はキケン? 血管を大事にするなら避けたい3つの食品
血液・血管を健全な状態を保つために意識したいのはやはり食生活だ。そこで、今回は血液や血管に悪影響を及ぼす食べ物と飲み物をご紹介。よかれと思ってやっていることが実はあなたの血液、血管を傷つけていたかも?
取材・文/石飛カノ 撮影/小川朋央 スタイリング/牛尾理恵 取材協力/大塚亮(おおつか医院院長、循環器専門医、オーソモレキュラー・ニュートリションドクター認定医)
初出『Tarzan』No.834・2022年5月26日発売
① 市販の揚げ物には手を出すべからず
血管にダメージを与えるのは体内の酸化ストレスと糖化によるストレス。抗酸化物質が豊富な食材が血管の健康に有効なのはこのためだ。というわけでNGメニューの筆頭は市販の揚げ物。
高温加熱調理の揚げ物には糖化の原因となるAGEsがどっさり含まれるうえ、調理から時間の経った揚げ物には酸化を促す過酸化脂質も含まれている。
コンビニのホットスナックコーナーにある揚げ物やスーパーの惣菜などは避けた方が無難。どうしても揚げ物を食べたいときは、天ぷらや唐揚げ専門店で揚げたてのものを口にすべし。
② ナトリウム過多の岩塩より天日塩を
日本高血圧学会は1日の食塩摂取目標を6g、また世界保健機関(WHO)は5g未満を推奨しているが、日本人の現実の摂取量は男性で10.9gとはるかに上回っている。塩分の過剰摂取が高血圧の一因になることは周知の事実。
なかでも直接の原因は塩に含まれるナトリウム。健康のためにミネラル豊富な岩塩を使っています、という人はご用心。岩塩にはとりわけナトリウムが多く含まれているからだ。
天然塩を選ぶならカリウムやマグネシウムが多くナトリウムが少ない海水由来の天日塩がおすすめ。塩は山より海のもの。
③ Jカーブはウソ? 飲酒は高血圧を促す
WHOの見解によれば、飲酒は実に200以上もの健康問題に関係しているという。これまでの疫学調査では適度な飲酒はまったく飲まない場合に比べて病気のリスクが低いとされてきた。これがいわゆるJカーブ。
ただし最近の研究では、Jカーブを示すのは虚血性心疾患や脳梗塞などで、高血圧や脳出血などに関しては飲酒量とリスクは正比例、少しでも飲んだらリスクが上がるという説もある。
血圧高めの人は飲み過ぎ禁止。ワイン1杯程度で打ち止めを。