澤木一貴さん
考えてくれた人
パーソナルトレーナー。〈SAWAKI GYM〉代表。メディカルフィットネスからトップアスリート指導までをカバー。著書に『衰えた体がよみがえる最高最善の運動』などあり。
目次
関節の可動域を広げて、筋力もアップ!
子どもの頃、夏休みのぐうたら生活に活を入れてくれたのが、かのラジオ体操。体力向上・健康増進を目的とした国民的体操としてニッポン人のカラダにその動作は染み込んでいることと思う。
真剣に取り組めば結構な運動量になることは分かっている。でも、このところめっきり衰えた筋力アップのために、もう一押しの刺激が欲しい。そんな人のためにご用意したのが「ターザン体操」。
全身の関節可動域を広げると同時に、下半身や肩甲骨周辺の筋トレ要素もたっぷり盛り込んだ、じわじわ効かせる筋力アップ体操だ。
動画で確認! ターザン体操
① 腕を左右に開き1歩前に踏み出す〜
- ランジ(8回)
- 狙う筋肉…大臀筋/大腿四頭筋/三角筋
両足を揃えて立ち、両腕を胸の前でクロスさせる。両手を真横に開きながら片足を1歩大きく前に踏み出して膝を曲げる。後ろ脚の膝をできるだけマットに近づける。左右交互に8回。
② しゃがんだ姿勢から全身を伸ばす〜
- ディープスクワット(4回)
- 狙う筋肉…大臀筋/大腿四頭筋
両足を肩幅より広めに開いて立つ。深くしゃがみ込んで両手を床につけたら、立ち上がると同時に両手を真上に伸ばし、胸を張って背中を反らす。胸椎の伸展で猫背予防にも。
③ カラダをひねって片脚立ちに〜
- 片脚バランス(4回)
- 狙う筋肉…腹斜筋
左→右と左右交互にウェスト部分に腕をギュッと巻きつける。その後、右足を横に上げてカラダをひねりながら両手の指先を斜め後ろにまっすぐ伸ばす。次は逆サイド。左右交互に4回。
④ 上体を倒して背中の筋肉を刺激〜
- ベントオーバー+ラットプルダウン(8回)
- 狙う筋肉…広背筋/脊柱起立筋
両足を肩幅に開いて立ち、上体を床と平行になるまで倒す。まず両手を後ろから前にまっすぐ伸ばし、肘を曲げて後ろに引き、再び前に伸ばして後ろに引く。これを1回として計8回。
⑤ 両手を合わせて大きな円を描く〜
- 体幹の回旋(4回)
- 狙う筋肉…大胸筋/ローテーターカフ
両足を広めに開いて立つ。カラダの前で左右の掌をぴったり合わせる。上体を倒した姿勢から両手で右回りに大きく円を描きながら体幹を回旋。元の姿勢に戻って1回。2回目は逆回転。
⑥ 目一杯力んで力こぶを作る〜
- ラテラルランジ(8回)
- 狙う筋肉…大臀筋/内転筋/大腿四頭筋/中臀筋/三角筋/上腕二頭筋
両足を腰幅に開いて立ち、両腕を胸の前でクロス。右足を真横に大きく踏み出して膝を曲げ、両肘を曲げて力こぶを作る。このとき目一杯力を込めるのがポイント。左右交互に8回。
テンポ的にはやはりラジオ体操第一の音楽に合わせて行うイメージ。細かい動きは8回、動きが大きいものは4回繰り返して行う。計6種目を途切れなく1サイクル行うだけで、かなりの筋トレ効果が期待できる。毎朝の習慣にすると全身の筋肉が目覚め、日常生活動作にもメリハリが出てくるはず。