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153cmの小さなカラダのいったいどこから、あの別次元の戦いぶりが生まれるのだろう。東京五輪の金メダリストにトレーニング、そしてセルフメンテナンスを支えるものを語ってもらった。
8月の東京五輪、その女子レスリング50kg級での須﨑優衣選手の優勝、そして金メダルを掛けた輝く笑顔は強烈に記憶に残るものだった。なにしろ決勝までの全試合を失点なしのテクニカルフォール勝ちという、まさしく完全優勝を成し遂げたのだから。
須﨑優衣さん
1999年生まれ。早稲田大学レスリング部所属。小学3年で全国少年少女選手権に優勝以来各世代のトップ選手として活躍を続け、念願の東京五輪金メダルを獲得。パリでの連覇も期待されている。
けれども幼少期から連戦連勝を重ねて、中学生で東京五輪の強化選手に選出、その後も全日本選手権、世界選手権で連覇を重ね、東京五輪での金メダルも当然のように期待され、自身でも「東京五輪にすべてを懸けて生きてきました」という天才少女だが、2018年に左肘脱臼と靱帯断裂で試合欠場を重ねる。
2019年の代表決定プレーオフでは、よもやの敗退となり「五輪出場は99%不可能だと思いました」と諦め、どん底でもがいていたことも私たちには伝わっていた。1%しか可能性がない五輪出場という夢。その実現のために須﨑さんが選んだ道は何だろうか。
「敗戦した時は、これから先は何のために生きていけばいいのだろうかと考えました。正直自分だけでは立ち直れなかったかもしれません」(須﨑さん)
笑顔の消えた須﨑さんに、苦楽をともにしてきた吉村祥子コーチから「もしも何かあったとき、またチャンスが来たときに、準備をしていなかったら後悔しない?」と話をされたそうだ。その言葉を受けた須﨑さんはこう思った。
「私のことを信じて応援してくれる人がたくさんいるのに、自分が自分のことを信じないで、いったい何をしているんだと気がつきました」(須﨑さん)
立ち直ってからの須﨑さん、世界選手権で5回の金メダルに輝いた経験豊富な吉村コーチの指導と大学や多くのサポートに支えられ、振り出しに戻った代表選考を勝ち抜き、念願の五輪出場を勝ち取った。そしてその舞台で“ミス・パーフェクト”の実力を遺憾なく発揮し、金メダルを勝ち取ったのだ。
厳しいトレーニングと、サポーターからの援助。もうひとつ彼女を支えているものがある。練習好きで、「10回」と言われると11回やるという須﨑さんが、高校時代から毎日のトレーニング前後に「筋膜リリース」のため必ず手に取るギア。それが〈IMPHY〉のギアたち。翌日の疲労感が違うというのだ。
人体は「筋膜」という薄い膜が全身に張り巡らされ、筋肉や器官、神経などとも連結している。この筋膜が緊張し、癒着した状態では、カラダの動きは制限され、血流の悪化や張り、凝りの原因、さらには疲労回復を遅らせることになる。
レスリングの試合は過酷そのものだ。まさに全身の筋肉を100%緊張させ、全力で闘う6分だ。
「低い構えが重要で、腰が痛くなることも多く、肩こりもしょっちゅうです」(須﨑さん)
以前は「ストレッチだけすればOK」だったという須﨑さんも、高校時代にはその意識が変わったという。
「トレーニングや試合の疲労は、その日に軽減させないと、翌日のパフォーマンスが確実に下がります」(須﨑さん)
以来愛用しているのが〈IMPHY〉のセルフメンテナンスギア。
なかでも腰、腸脛靱帯、ふくらはぎなど全身の筋肉を緩めてくれる《リリーススティックPC》と、疲労した筋膜を幅広く効果的にストレッチしてくれる《フォームローラー》は練習場と自室の両方に備え、気になったときはすぐに手に取れる場所に常備し、五輪開催中もそれは変わらなかったという。
「おかげで全身がほぐれ柔らかい筋肉になり、ケガをしにくいカラダになることを助けてくれています」
取材・文/池田彰 撮影/山城健朗 ヘア&メイク/望月香織
初出『Tarzan』No.824・2021年12月16日発売