朝食抜きが招く、血糖値の急上昇|血糖値コントロールの8ルール ⑤
さまざま病気のリスクとなる「食後高血糖」を回避するために、血糖値コントロールの基本的なルールを会得しよう。キーワードは北里研究所病院の山田悟先生が提唱する「ロカボ®」。緩やかな糖質制限で健康的に続けられる食事法だ。今回は8つのルールのうちの⑤、「朝食の糖質量」について。
取材・文/石飛カノ 撮影/山城健朗 料理製作・スタイリング・栄養監修/田村つぼみ 取材協力/山田悟(北里大学北里研究所病院糖尿病センター長)
初出『Tarzan』No.822・2021年11月11日発売
朝食抜きだとランチで急上昇
今朝は時間がなくてコーヒーが朝食代わり。ま、いっか。糖質摂取量ゼロってことになるし。いやとんでもない。その5〜6時間後、ランチでの血糖値の上昇は甚だしいものになる。
朝食でタンパク質と脂質をしっかり摂っておくと、インスリン分泌を促すインクレチンが午前中に働きだす。その作用でインスリン分泌が前倒しになり、ランチの際に膵臓が大車輪でインスリンを出さずとも血糖値の上昇は緩やかなものになるはずだ。
朝食の欠食はこうしたインクレチンの恩恵をみすみす逃しているようなもの。
朝食抜きはその後の食後血糖値を上げる
同様の理由でその日最初の食事、朝食ではどうしても血糖値が上がりやすい。そこで朝食の糖質摂取量は下限の20gに留めておくというのも、ひとつの手。平日はサラダチキンを活用したスープとブランパン、休日は納豆とニラたっぷりのがっつり炒飯風と20gでも工夫次第で食べ応えは十分だ。
レシピ① 鶏肉ときのこの豆乳味噌スープ
もりもり野菜とチキンで元気が出るほぼ20gメニュー。
材料
- サラダチキン…1枚
- シメジ…1パック(200g)
- 赤パプリカ
- ブロッコリー…各50g
- 水…1カップ
- 無調整豆乳…1カップ
- 味噌…大さじ1強(20g)
- ブランパン…2個
作り方
- サラダチキンは大きく6等分に切る。シメジは石突きを除いて一口大に。パプリカとブロッコリーも一口大に切る。
- 鍋に水と1を入れて蓋をしてひと煮立ちさせ、2分ほど煮る。豆乳を入れて味噌を溶き入れて味を調える。好みで胡椒を振る。
レシピ② 納豆とニラの炒飯風
抑えめごはんの代打は白滝。&納豆、卵で満足、満足。
材料
- ごはん…40g
- 白滝…150g
- 卵…1個、
- ニラ…60g
- 納豆…1パック
- ゴマ油…大さじ1
- ゴマ…小さじ2
- 醬油…小さじ2
- 塩…小さじ1/4弱
作り方
- 白滝を刻んでごはんと卵とともに耐熱容器に入れて電子レンジで3分加熱する。
- 納豆と、刻んだニラ、その他の材料を全て1に入れてよく混ぜ、電子レンジで1分温める。