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正しく「フルスクワット」するために、やりがちな6大NGをチェック

こちらの記事では数あるスクワット種目のなかでも『ターザン』イチ推しである「フルスクワット」のやり方を徹底解説した。

スクワットはポピュラーなエクササイズなので、ネット上などでもいろいろな情報が飛び交っている。そうした雑音に惑わされないためにも、ここではフルスクワットに挑む初心者が陥りがちな6大NGを知り、それをどう変えるのがベストかを知っておこう。

たとえば、フルに限らず、スクワットでは爪先と膝の向きを揃えるのが基本といわれるが、清水忍トレーナーは、それは正確な言い方ではないと言う。

「避けたいのは、膝が内側に入るニーインが起こること。膝関節は屈曲と伸展という蝶番のような動きには強いのに、ひねりには弱い。ニーインすると強く床を押せないし、ひねりが入ると、膝の半月板などを痛める恐れが。

それを防ぐなら、“爪先幅と膝幅を揃える”という表現の方が適切。爪先と膝の方向を揃えても、ニーインすることはあります」

フルスクワットの6大NGをチェック!

チェック①

チェック①

ヒトは、油断すると膝が内側に入るニーインを起こしやすい。だから、清水さんはクライアントのフルスクワットを指導する際、呪文のように「膝開く、膝開く」と言い続けるとか。つねに左右の爪先幅と膝幅を同じスタンスに保ち、ニーインをブロックしたいものだ。

チェック②

チェック②

フルスクワットは、深くしゃがむほどいいわけではない。肛門を後ろに向けるように、骨盤の前傾を保つのが鉄則。肛門を前に向けるように骨盤を後傾させると、骨盤と一体化している背骨(腰椎)のCカーブがきつくなり、腰のストレスが増えて腰痛になる恐れがある。

チェック③

チェック③

デスクワーク続きで猫背がすっかりクセになっている現代人は、無意識に爪先荷重になっていることが多い。日常的にヒールを履いている女性は、なおさら。爪先荷重だと上体が前傾しやすくなり、両膝が内側に入るニーインも生じやすくなる。踵荷重にスイッチしよう。

チェック④

チェック④

スクワットを解説する際に、「後ろの椅子に坐るようにしゃがむ」という表現をすることがある。すると椅子の座面以下にはお尻が下がらず、上体だけが過剰に前傾することになりやすい。後ろの椅子ではなく、「真下のスツールに坐るようにしゃがむ」意識でやるのが正しい。

チェック⑤

チェック⑤

深くしゃがむという意識が強すぎると、頭ばかりを下げがち。目線が下がると、本人は深くしゃがんでいると思い込んでしまうが、実際は上体が前に倒れた結果として頭部が低くなっているだけ。お尻は思ったほど落ちていないケースが多い。上体を起こし、お尻を下げよう

チェック⑥

チェック⑥

猫背が習性で背中が丸まると、肩甲骨が外側に開く外転が起こる。体幹の関節は背骨(脊柱)を介して連動するため、肩甲骨が外転すると、腰が曲がって腰椎のCカーブが不自然になり、腰痛を招くようなストレスになりかねない。肩甲骨を寄せて背すじを伸ばそう


6つのチェックで思い当たるNGポーズがあっても大丈夫。それを完全に解決するクリニックを用意したので、下記の対応する記事で1つずつ改善をしていこう。

NGをすべて解決する3つのクリニックにトライ!

取材・文/井上健二 撮影/山城健朗 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 監修/清水忍(IPF代表)

初出『Tarzan』No.812・2021年6月10日発売

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