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「大胸筋の中央」を強調する|部位別・深彫りトレ

大胸筋の中央部/大胸筋のセンターのカットは左右の大胸筋中央部を鍛えることによって強調される。高重量のベンチプレスで鍛えなくても、中央部にしっかり影を出せばそれでよし。左右の大胸筋の厚みを際立たせることが可能だ。

筋肥大で大きくするより、普通に服が着こなせて、脱いでも着てもサマになる。そんなフィットしたカラダを目指すなら、「深彫りトレ」がおすすめだ。今回は「大胸筋の中央部の間」のカットを出すトレーニング。

縦の溝で厚い胸板を強調。

盛るのではなく刻む。個々の筋肉を大きくするのではなく筋肉と筋肉の境目を強調する。深彫りトレーニングで理想のカラダづくりを実現しよう。これまでの筋肥大を目的としたトレーニングはアウトラインに着目したもの。一方、深彫りトレが着目するのは筋肉と筋肉の境目=セパレーション。これを強調した、いわゆるカット出しだ。

ひとつのカットを形成するふたつの筋肉を個別に使い込んでいくというのが最大のポイント。重いウェイトを持ち上げるのではなく、筋肉単体を最大に収縮させたり伸展させてカットを深くしていく。この方法なら1〜2か月で目的部位のカット出しは十分可能だ。

今回鍛えるのは「大胸筋の中央部」。

大胸筋中央部

胸のセンター、縦ひとすじのカットは左右の大胸筋がしっかり盛り上がっている証拠。まずは基本のプッシュアップで大胸筋全体のボリュームを増し、立位トレやチューブ、ダンベルで大胸筋中央部を攻める。

自体重トレでカットを出す2種目。

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プッシュアップ(大胸筋)

プッシュアップ
  1. 両手と爪先を床につける。手の幅は肩幅より掌ひとつ分外側に。
  2. 頭から踵までは終始一直線をキープすること。
  3. 肘を曲げ、胸を床ギリギリまで近づける。
  4. ゆっくりと肘を伸ばして元の姿勢に。

バーを用いるプッシュアップ(大胸筋)

バーを用いるプッシュアップ
  1. プッシュアップバーを使ったバージョン。体側に置いたバーを左右の手で握ってプッシュアップを行う。
  2. 胸を床ギリギリまで近づけたとき、通常のプッシュアップより可動域が増すので大胸筋が最大伸展する。

立位で行うトレーニング2種目。

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パームプレス(大胸筋中央の中部)

パームプレス
  1. 胸の高さで両手の掌をくっつけて押し合う。
  2. 右手で左手を押し、左手はできるだけ抵抗しながら両手を左に移動。
  3. 右胸中部の収縮を感じたら今度は逆方向に。

アッパーパームプレス(大胸筋中央の上部)

アッパーパームプレス
  1. 両手の掌を肩より上の高さでくっつけて押し合う。
  2. 息を吐きながら右手で左手を押し、左手は押してくる力にできるだけ抵抗する。
  3. 押し合いながら両手を左に移動させたら、今度は逆側に移動させる。

ギアを導入したトレーニング2種目。

自体重トレを15回×3セット、きっちり行えるようになったら段階的にダンベルやベンチ、チューブを取り入れたトレーニングへと駒を進めよう。常に刺激の種類を変えて筋肉を混乱させることが、短期間でカット出し効果を得るコツだ。

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ワンハンドチューブフライ(大胸筋中央)

ワンハンドチューブフライ
  1. 柱などにチューブを結んで固定したら、反対側のグリップを片手で握る。
  2. 腕を伸ばした状態でチューブが緩まないよう調節。
  3. チューブをカラダの内側に向かって引っ張る。
  4. 反対側の手で大胸筋を触って収縮を確認。逆側も。

ワンハンドダンベルフライ(大胸筋中央)

ワンハンドダンベルフライ
  1. ベンチで横向きに寝て、下側の手にダンベルを持つ。肘は軽く曲げた状態。
  2. 反対側の手は下側の大胸筋の上に置く。
  3. 肩の高さにセットしたダンベルを上側の肩の高さまで引き上げる。
  4. このとき大胸筋中央が最大収縮する。逆側も。

「深掘りトレ」のポイント。

基本的に2種目ワンセットでひとつのカットを出していく。まずは自体重トレを15回×3セット、きっちり行えるようになったらダンベルやチューブなどを使ったアドバンスト種目へ進もう。

ちなみに、ダンベルはすべてのレンジで負荷をかけることができるが、垂直方向にしか負荷をかけられないので体勢が限定される。一方のチューブはレンジが限られるが主にフィニッシュ動作で最大負荷をかけられる。それぞれのメリット、デメリットを理解したうえで導入してほしい。

深彫りトレで最も重要なことは筋肉の最大収縮(筋肉を最大まで縮ませる)最大伸展(筋肉を最大まで伸ばす)を狙うこと。短期間でのカット出しはそれができてはじめて実現する。とくに最大収縮させたときの筋肉の“ギュッ”という感覚を大切に。

深彫りトレ4つのポイント
  1. 筋肉をギュッと縮める意識を持つ。
  2. まずは自体重トレをクリアすることから。
  3. レップ数は15回、丁寧に。
  4. 頻度は最低週2回、できれば3回。

取材・文/石飛カノ 撮影/山城健朗 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/村田真弓 監修・指導/岡田隆(日本体育大学准教授)

初出『Tarzan』No.805・2021年2月25日発売

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